花びら66枚目 ページ16
練習をして、日本語を話して、たまに撮影が入ったり、学校に行ったり…。
日本に行くまでも、忙しかった。
そして、日本に行く日。
空港には沢山のARMY達が居た。
皆を先に行かせて、私は1番後ろで歩いて向かう。
私の時は周りがほぼ居なくなるので、前が見えやすいんだけど、それでも周りにはいる訳で。
会釈しながら進んでいると、何か投げられたので手で受け止めると、また刃のような物だったらしく流血してしまった。
「…ソンムルをありがと」
ニヤリと笑って見せたら、ARMY達は固まった。
黒マスクを下にずらして、近くにあったゴミ箱に刃を捨てた後に血を舐め取ると黄色い声が聞こえて来た。
飛行機の中に入るとマネージャーさんが近くに寄って来て、軽く手当をしてくれた。
私の近くには誰も居ないので、バレないまま日本に向かった。
イヤホンを差して、私が居ないバージョンのcoffeeを聴く。
…そう、世の中に出てない完成形は私以外の7人バージョンを作って貰ったのだ。
私に何かあっても良いように、と歌って貰った物。
「…8−1が正しいのかも」
ポツリと呟いて、目を閉じた。
テヒョンとジョングクが前の席に移ってて、私のその言葉を聞いてた事なんて知らずに。
体を揺らされて、起こされる。
「…ん…？」
JK「ヌナ、着きましたよ？」
「…ん…」
座席を元の位置に戻して鞄を持とうとした瞬間、左手首を掴まれた。
そして、手の平をジョングクの方に向けさせられる。
すると、グッと深くなるジョングクの眉間の皺。
JK「…ヌナ、またやられたんですか？」
「ん、まぁね…ほら、行くよ」
軽く振り払って、私がジョングクの手首を掴んで歩き出す。
歩いていくと段々声が聞こえて来るので、ジョングクの手首を離して先にARMY達の前に行くように促す。
「ほら、先に行きな」
JK「…嫌です、ヌナも一緒に行きますよ」
そう言われた後に手首を掴まれて、前へと進むジョングクに付いて行く。
私達が最後のようで、待ち構えていた日本のARMY達が騒ぎ出した。
ペン1『ジョングク〜！！トゥミョナ〜！！』
ペン2『ジョングクオッパ〜！！トゥミョンオンニ〜！！』
日本のARMY達はあまり私に対してのアンチが少なかった。
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作者名：秋桜 | 作成日時：2022年8月7日 22時
