花びら64枚目 ページ14
発砲した音が響いてしまったので、こちらに向かってくる足音が聞こえてくる。
JK「ヒョン！こっちで音しました！！」
SJ「Aが居ないか確認して！！」
TH「ジョングガ、俺も行くよ」
JM「僕もっ！！」
RM「じゃあ俺はジョングガ達の方に付いて行きます」
YG「頼んだ」
HS「ナムジュナ、いざという時は壊して良いから」
RM「…人は壊した事ないんだが」
こんな時でも彼等は彼等らしいな…。
聞こえてくる会話に微笑みながら、赤黒い花を撒き散らして倒れてる裏切り者を見下ろす。
…私の右腕となって欲しかった人物が裏切ったので、残念だと思う反面、良かったなと思う。
私の右腕だと色々な迷惑を掛けてしまうから。
今回みたいに私が組の方を疎かにして裏切り者が発生した場合、私の代わりに清掃しないといけなくなるから。
「…はぁ…ごめんな」
そう言って、傍でしゃがみ込むと見開いている目が潤んでいて、目尻に溜められている雫を見つける。
「…生まれ変わったら、幸せになれよ」
ボソッと呟いてそう言ってから、目を閉じさせて目尻を人差し指の背の方で拭ってやる。
すると足音が近付いて、止まった音がした。
JK「っ！？」
TH「っ、血の匂い…！！」
JM「貴女がその人を殺したの…？」
RM「こちらを向いて、答えて下さい」
暗いから私だと気付いて居ないのだろう。
立ち上がる時に、花を咲かせて倒れてるそいつの近くにあった帽子を掴んで深く被ってから、4人と向き合う。
「うちの組を裏切ったから、ケジメ付けさせただけや」
なるべく低くそう言うと、顔を青くさせる4人。
逃げるなら今の内だと思って、反対の方向へと走り出した。
すると慌てた4人も、何故か追い掛けて来た。
何回も曲がったりしているのに、追い掛けて来る4人に困っていると表通りに見慣れた黒くてスモークのかかった車が見えたので、ニヤリと笑ってその車に乗り込む。
「っはぁっ！！疲れたぁ…」
世話「ジャストタイミングでした？」
「うんっ、助かった…」
私が乗ってシートベルトを付けたのを確認した後に発車する車。
そして、鳴り止まないスマホの通知。
うるさいので電源を落とす。
家に帰って父親に報告して、風呂に入ってから送って貰う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 371人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：秋桜 | 作成日時：2022年8月7日 22時
