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花びら104枚目 ページ4

皆の歌声を聞きながら、踊る。
私の異変に気付いたのは、ユンギオッパだった。

口パクで大丈夫かどうか聞かれて、イヤモニが聞こえないと気付かれない程度にジェスチャーすると、目を見開いたオッパ。
言葉をかけようとしてくれたのか、口を開こうとしたらオッパのパートになったので、後でとジェスチャーされた。

YG「"…俺が唯一手に入れられないのは君の"」
「"美しさ"」

なんとかオッパとの掛け合いも無事に終わったけど、私のパートが始まる。

「"この俺がどう変わったら良いんだよ、駆け引き?キープ?そんなのよく分かんねぇ、ただ痛かったら119じゃなくてさ俺を呼んでよ 君が泣けって言ったら泣くし、笑ってって言ったら笑うし、転べって言ったら転ぶよ"」

なんとか音を外さずに歌えて、振り付けも完璧に終わらせたけれど、曲自体はまだ中盤。
油断なんか出来ない。

チラチラとユンギオッパに見られつつも、最後のサビに入った瞬間、客席から水をぶっかけられたので体全体で受け止めて、あたかもそういう演出かのように見せる。

ワイシャツがピッタリとくっ付いて、右前腕と脇腹のタトゥーが見えてしまった。
手首は少し厚い生地なので見える事は無かったけど、タトゥーが見えた事によってARMY達が騒然とした。

JM「"…君が本当に求めてるのは何?"」

後ろを向いて、曲を終える。
振り向いて、頬に伝う汗を舐めとると黄色い声が響き渡った。

…またカメラさんに撮られてたみたいだ。

会釈してからステージ脇に戻ろうと踵を返すと、ユンギオッパが私の傍まで駆け寄ってくれて自分の着てたブレザーを掛けてくれた。

他の皆はブレザーを着てるのに私だけワイシャツ姿なので、不思議だと思ってたら、どうやらこの為だったらしい。
ステージ脇を見ると、おかしそうに笑ってるMCの人とイヤモニを渡してくれた人が居た。

「…ありがとうございます」
YG「いや、良い…暑いし」
「…嘘つきですね、私は良いですから着てて下さい」

少し震えているユンギオッパの体。
私は平気なので着さそうとしても、拒んでくる。

ステージ脇に捌けて、MCの人とイヤモニを渡してくれた人とすれ違いざまに鋭く睨みつけながら

「姑息な真似してんちゃうぞ、口から垢出させたろか」

そう吐き出すと、顔を青ざめた2人。

JK「ヌナって釜山と大邱が混ざってますよね」
「そう?」

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作者名:秋桜 | 作成日時:2022年9月25日 12時

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