S i g n (ページ6)

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ママ「どう？賢ちゃん！面白いでしょ？この子！」

川西「ん？おもろいなあ笑」

川西さんはみさきの方を優しい目で見て微笑んだ。

その返答を聞いてママも少し不服そうなみさきと

川西さんを交互に見て微笑んだ。

川西「連絡先とか～……交換する？」

川西さんの声の小ささに少しの勇気を感じた。

みさきは2回返事でうなづいた。

『さっき会ったばかりなのにいいんですか？』

川西「ええよええよ！」

そして2人はLINEと電話番号を交換した。

新しく増えたお互いの連絡先に違和感が精一杯

仕事をしていて2人ともどこかちぐはぐだった。

ママ「あら！もうこんな時間！」

そのママの言葉にみんなで時計を見ると既に10時を

回っていた。一気に先ほどの緊張は溶けて、2人は

徐々に焦りが出てきた。

『じゃあ私、そろそろ帰ろうかな！』

川西「俺もそろそろ帰るわ」

そう言って再び川西さんがお勘定を済ませ、2人は店を後にした。

『今日はありがとうございました！』

「こちらこそありがとぉ！」

みさきが川西さんに向き合ってお辞儀をすると

川西さんも合わせてみさきの方にお辞儀をした。

帰る方向が違う2人は、そのまま向きを変えてお互い

に帰路につく。すると、川西さんのあ、という声が

聞こえてみさきは再び川西さんの方に振り返った。