S i g n (ページ23)

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『ほんとにひとりでかえれるからかえる～♪るんるるるん～』

そう言うと財布を出しその中から適当に出したで

あろう確実に払い過ぎだと思われる5000円札を

バンッと音を立てキッチンカウンターの上に置いた。

本人は本当に帰ろうとしていて、

ドアの方へと気持ちよさそうにスキップをして

歩き始めた。しかし所詮さっきまで千鳥足気味に

なっていた程酔っているのでどこかフラフラと

おぼつかない足取りだった。

さすがに見てられなくなった賢志郎は、同時に

みさきの帰るのを止めようとしたママを静止し

みさきの元に歩み寄った。

賢志郎「ちょっと待ってや笑そんなんで帰れるわけないやろ？な？いくらなんでも無防備すぎるわ笑」

賢志郎はみさきの顔を覗き込みながら言うと

みさきの腕を引いてくるりと向きを変えて近くに

あった椅子に座らせた。

みさきは何が起こってるのか分かっていないのか

特に反抗などもせずキョトンとされるがままの

状態で椅子に座った。

ママ「あっれ……♡私お邪魔だったかしら、、？」

賢志郎「いやいや誰キャラやねん笑おってええよ笑むしろここで2人はどうしたらええかわからんからおってや笑」

賢志郎は恥ずかしそうに笑って言った。

ママが賢志郎に芽生え始めてる気持ちに勘づくのも

そろそろ時間の問題だった。