五十九話 ページ10
……確か、彼らが言っていた四人の友達は。
一人、なかむくん。前髪が長い茶髪。瞳は水色。パンダが好きだそう。
二人、きんときくん。短い黒髪、落ち着いた髪型。瞳は青色。ジャージをよく着ているとか。
三人、シャークんくん。かなり跳ねた黒髪。瞳は緑色。孤児院の年長に貰ったヘッドホンを大切にしているとか。
四人、スマイルくん。かなり跳ねた明るい茶髪。瞳は紫色。名前に反して、すぐには笑わないそう。
思い出してみれば、案外覚えていたようだ。特徴まで、細かく覚えていた。ここまで伝えれば、流石に個人を特定できるだろうと私は安堵する。
私が頭を動かしている間に、院長先生も書類を準備してくれていたようだ。
私が全員のことを想像しながら待っていれば、すぐに談話室に戻ってきた。
「お待たせしました。こちら、当院の孤児たちの名簿、そして里親手続きのものです」
ざっと数えて二十人ほどの孤児たちが居るようだ。顔写真と年齢、そして特徴などが簡単に記されたノートのようなものを渡される。
ぱらりとめくってみれば、少し気になったことがあった。
「あの、名前は無いんですか？」
院長先生に尋ねてみる。顔写真の下には、四桁の番号は記入されていたものの、名前が無かったからだ。
すると、院長先生はにこりと微笑んでから口を開いた。
「名前は判別が面倒になります。番号でしたら、新しくお迎えしてもすぐに付けられるでしょう？」
どうやら、そういうことだそうだ。
まあ、院長先生の言い分も分からなくはない。同じ名前がいるともなれば、尚更大変だ。
でも、私はなんとなく心にモヤがかかったままだった。
名前ぐらい、付けてあげても良いではないか。
そう思ってしまうのだ。
しかし、ここが彼の手によって経営されている孤児院である以上、私に口出しする権利はない。
きりやんとぶるーくからは名前で教えてもらっていたので、判断に困りつつ、私はなんとか目当ての子供を見つけ出そうとしていた。
すると、ふと目についた一人の男の子。
年齢は推定十歳。写真に映るその顔は、微塵も笑っていないものであった。無表情どころか、どこか睨んでいるようにすら見える。
目についた理由といえば、その子が唯一、紫色の瞳をしていたことだ。
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ニゲラ*(プロフ) - 壱樹さん» 返信遅れてすみません！コメントありがとうございます、一番大好きだなんて……本当に嬉しいです！更新遅くなって申し訳ないです。もう少ししましたら忙しい時期を抜けると思いますので、もう暫くだけ亀さんペースをお許しくださいませ。これからも頑張りますね(*^▽^*) (4月8日 16時) (
レス) id: 7f55ccc0a8 (このIDを非表示/違反報告)
壱樹 - めちゃくちゃ良いです…！今まで見た小説の中で１番大好きです！これからもがんばってくださいっ！ (4月4日 17時) (レス) @page18 id: d010ee6f51 (このIDを非表示/違反報告)
ニゲラ*(プロフ) - 群青色の匠さん» 本当に文字化けの件はご心配おかけしてしまったようで……バグではなく正常動作です！応援コメもありがとうございます！読者様方には本当いつも励まされております……更新スピード落とさぬよう、努力していきます！この先も宜しくお願いします(^-^) (4月1日 13時) (レス) id: 7f55ccc0a8 (このIDを非表示/違反報告)
ニゲラ*(プロフ) - みどさん» 文字化けはエイプリルフールのちょっとした冗談です、笑って許してくださいませ……水色さんや緑色さんはもうしばらく先になってしまうかと思いますが、もう登場までのプロットのようなものはできていますのでお楽しみに！（なるはやで文字起こしします！） (4月1日 13時) (レス) id: 7f55ccc0a8 (このIDを非表示/違反報告)
ニゲラ*(プロフ) - おださん» またまたコメントありがとうございます‼︎通知気付かれてすぐに来てくれているのですね……！そこまで楽しみにしていただけているなんて本当に喜ばしい限りです！おだ様含めた読者様方のために、この先も尾も白い作品作り頑張りたいと思います！ (4月1日 13時) (レス) id: 7f55ccc0a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニゲラ* | 作成日時：2024年3月14日 15時
