82 ページ34
.
TH「もう、こんな話したら、わかったでしょ？俺の気持ち」
決まり悪そうに頭をかくテヒョン
何も言えなくて見つめていた目を逸らすことしかできない
TH「でも、ちゃんと言わせて。
好きだよ、A。」
きっと彼から聞く好きはこれが最初で最後なんだろう。
そう思えるほど大切に言ってくれたのが感じられた。
今合っている切れ長の目、長い睫毛、笑った時に四角くなる口、
低い声、綺麗な手、彼にしかない優しさ、何もかも全部好きだった
でも、
『ありがとう。でも、ごめんなさい。私...「わかってるよ」
『え？』
TH「ジョングクが好きなんでしょ...
なんでかなあ、俺の方が先に好きだったのに。」
ははは、なんて脱力したような声で笑う
首をがくりと下げ、頭を抱えて下に俯いたテヒョン
その姿を見るたび胸が締め付けられる
恋は...
TH「残酷だよね...本当」
残酷だ。本当に。
誰かが幸せになれば誰かには逆のものが来る
『でもね、私、ずっとテヒョンが好きだった。』
TH「え？」
『私に恋人がいた時も、多分好きになってた。
怖かったの。認めたら、ダメな気がして。』
TH「何でダメなの？」
『きっと、悪い女になってた。
恋人がいるのに他の人を想うなんて中途半端すぎるでしょ？』
TH「それ俺に言ってるの？」
『え、あ、いや、違くて...』
私の言葉を聞くなりぷっと吹き出すテヒョン
TH「冗談だよ。でもさ、俺たち、すごくすれ違ってたんだね」
”両思いだったってことでしょ？”
知らなかった事実が浮き彫りにされて、すごく切なくてたまらなくなった
『うん、本当に、何してたんだろうね...』
TH「本当にね、もうずっと遅かったんだ。
よく言ってたじゃん、ヒョンは遅いって
このことだったんだ...」
”ヒョン”なんて言う人は一人しか思い浮かばなくて
一番周りを見ていた彼を思い出して、会いたくなった
TH「だからさ、もう手遅れになりたくないんだ...」
テヒョンから差し出されたのは小さく折り畳まれた手紙
その中には見覚えのない住所と電話番号
TH「いってきて、そこにいるはず
俺が教えたのは内緒ね」
『テヒョン...』
TH「いいから、俺の幸せはAが幸せなことだから」
震えている彼の口元
『ありがとう...大好きだったよ。』
溢れる涙
TH「俺も、だから幸せになって...」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 775人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラ - とても、よきぃーー！ (2020年7月23日 8時) (
レス) id: 08c8c73ab0 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 私もジョングクと結ばれてくれたら嬉しいです。いつも応援しています！更新楽しみに待ってます。 (2020年7月15日 19時) (レス) id: 541af16070 (このIDを非表示/違反報告)
はしメイ(プロフ) - ゆっくり待っています。ご自愛ください。 (2020年7月15日 17時) (レス) id: 3deb5fbbfa (このIDを非表示/違反報告)
あい - ドキドキしながらここまで読ませていただきました、テヒョンと結ばれてほしいなと思います…更新楽しみに待っています！ (2020年6月23日 21時) (レス) id: 174c21f42e (このIDを非表示/違反報告)
Misa(プロフ) - テヒョンと結ばれて欲しいです！更新楽しみにしています (2020年6月20日 14時) (レス) id: 530cca06be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mui | 作成日時：2020年6月7日 0時
