はじめましてAAAです ページ2
「あと半年で俺らもデビューか〜…」
某ファーストフード店で買ったシェイクを飲みながら日高は感慨深げに言った。
「まだまだやることいっぱいだよ〜。でもようやくこの曲でデビュー出来るんだ〜。って思うと嬉しい。」
「宇野ちゃんは、レッスン歴長かったから余計じゃない?」
「ちょっと〜…。私の事、お局みたいに言わないでくれます?」
浦田が宇野に、ちょっかいを出しながら笑っている。
ーーー3月中旬…
桜が各地で咲き始め、ようやく春が始まろうとしている。
暖かい、というよりは少し暑い日だった。
レッスンを終えて帰りの方向が一緒の3人は、シェイクを飲みながらこれまでの事、これからの事を話していた。
ーーー
「ありがとうございましたー。明日もお願いします!」
伊藤と與、西島は元気よく講師に挨拶し、見送った。
他のメンバーより少し長く自主練をして帰る支度をする。
すると西島が、「ご飯食べ行く人〜?」
「いや、俺はええわ。兄貴とご飯食べんねん。」
メンバー最年少の與がレッスン着をカバンに詰めながら言う。
こちらを一切見ようとしない與に、少し苛立ち
「はいはい。そーなんかー。せやねんかー。千晃ちゃんはご飯食べに行かへんかー?」西島が使いなれない関西弁で與の興味を引こうとするがーーー
「ほな、また明日な。」
とカバンを肩に掛け與はスタジオから
出て行った。
「ふふ。與くんに、全然興味持ってもらえないね。」
着替え終わった伊藤がドアを隔てた奥の更衣室から出てきた。
「俺、真司郎に嫌われてんのかなぁ。」
「そうかなぁ?誰に対してもあぁじゃない?」
「ん〜…。あ、で、飯は?」
「今日、名古屋からお母さんが来てるからごめんね。また今度。」
伊藤は、申し訳なさそうにスタジオをあとにした。
一人になってしまった西島は
戸締まりを確認して
そのあと静かにスタジオを出た。
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作者名:憂〜Ui〜 | 作成日時:2017年9月19日 0時