第八十八振:兄と弟 ページ38
主「あっいたいた、おーい!お兄さーん!」
一「おや、主殿…どうされました?」
五「い、いち兄!?」
一「その声は…五虎退?」
五「いち兄ー!」
おぉ、本当に兄弟だった
…でも藤四郎じゃないんだね?
主「弟さんだったね」
一「はい…主殿、ありがとうございます」
主「え?」
なんで感謝されるのかな
拾ったのは堀川くんなんだけど……
一「我らが藤四郎兄弟は、作者は同じですが兄弟全員が一緒にいた期間はほぼありません」
…堀川くんも似たようなこと言ってたな
『僕たちは兄弟と言っても、生みの親が一緒なだけで血の繋がりはないし、長く一緒にいたこともないんだ』
一「本来揃うことはなかったのです、まだ弟はいますが」
ま、まだいるのか…まぁそりゃそうか
一「主殿、あなたがいなければ、私がこうして弟たちに出会うことはなかったでしょう」
主「えっ、そんなかしこまらなくても」
一「いいえ…弟の中には過去に燃えてしまった者もいますから」
主「あ…」
一「だから言ったでしょう?あなたがいなければ出会うことはなかったと」
そっか、刀剣男士の一部には燃えてしまって現存していない子もいるんだ
燭台さんや兄貴はたしかそうだったような
一「なんとお礼をしたらいいか…」
主「いやいや、そんなの求めてないよ」
どこまで真面目なのお兄さん…長谷部くんとはまた違った真面目だな…
五「あの、僕も、ありがとうございます」
主「お、おう…」
五「お礼、できませんか」
うっ…泣きそうな顔で言われると断った方が悪いみたいになるじゃないか…!
どうしよう…
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作者名:るた | 作成日時:2015年4月11日 18時