第六十三振:存在感 ページ13
あのあと、記憶がなかった
気づいた時にはポストのようなものの前に立っていた
手には手紙のような紙…あぁ、報告書か
多分今回の事を書いたんだろうな………
出さないと
へ「主、お帰りになったんですか」
主「…」
へ「主…?」
燭「さっきも凄い形相で外に出たけど…」
無言で部屋に置いてある山姥くんを手に取る
今は無機物の状態だ
冷たい
死んじゃったみたい
手を握ってくれたとき
すごく暖かかったのに
握る手もないし
撫でる頭もないし
俺に向ける真剣な眼差しもないし
自分を卑下したり俺に嘘を言わない口もないし
……あれ、なんでだろうな
山姥くんって
俺の中でこんなに存在感あったんだ
……さみしい
主「さみしいな、山姥くん」
俺、すごくさみしいな
いつになったら戻ってくるんだ?
……いや、くじけちゃいけないよな
いつまでも黄昏るわけにはいくまい
山姥くんだってそんなこと望まないはず
きっと解決策はある
それまで姿が見れないのはさみしいが
姿を現したらうざいくらい撫でてやろう
みんなで解決策をさがそう、うん
山姥くんはどこに置こう………んー…
……あえて携えてみる?
刀の扱い知らないけど
とりあえず肌身離さず持っておこう
でも腰にかけるんだよな…
女の服だからそういうのないわ………
加「主ー!」
主「あれ、加州くん?」
加「お願いがあるんだけど……」
主「おぉ、いいよ言って言って」
加州くんがお願いか
なんだろう?
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作者名:るた | 作成日時:2015年4月11日 18時