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数分後戻ってきた竹内さんはアリスを抱き抱えてタクシーへ乗せ、店内に戻ってきた。
『アリスは?』
竹内「意識あったから、運転手に住所教えて戻ってきた」
隣にどかっと座り私の顔を覗き込む。
『え…っと、』
竹内「あ、ごめん。
…本当に可愛いね、噂通りだ」
先程から彼はこういう事を簡単に言うから反応に困る。
『なんか飲みますか?』
竹内「敬語やめてよ同い年なんだし、Aちゃん生?」
『じゃあ…貰おうかな』
店員さんを呼んで生ビールといくつかのおつまみを頼む竹内さん。
気づいたら名前呼びに変わっている辺りも女性の扱いに慣れてるんだろうな、なんて思う。
竹内「会社は馴染めそう?」
『剛さんが色々教えてくれたし、アリスもいるからむしろ楽しみ!』
竹内「あ、てことは今日女子社員が話してた剛さんと食事してた女性ってAちゃんのことか!」
『うわそれだいぶ広まっちゃってる?』
竹内「まぁね〜相当珍しいから。俺はまだあの人が誰かとご飯食べてる姿見たことないし」
変なこと噂立ったら嫌だなぁなんて考えていたら
届いたばかりのビールを既に飲み干した竹内さんが頬を少し赤くしておかわりを頼んでいた。
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作者名:sun. | 作成日時:2021年4月19日 17時