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案の定、車の中の雰囲気は死んでいた。
ひたすら窓の外の景色を見続ける僕と、
五「チッ、おいまだかよ。」
貧乏揺すりが止まらない五条さん。
補助監督の人が震えまくってるせいか五条さんの貧乏揺すりが止まらないせいか分からないけど、
車内が揺れまくって酔いそうで窓を開けた。
……すんごい視線を感じる。
五「……おい、」
「は、はいぃ！」
五「そこのコンビニで車とめろ。」
「わ、わかりました……」
コンビニに着くや否や、補助監督の人を連れて中へ入っていった。
そのうち戻ってくるだろうと思い、目を瞑る。
「……気持ちわりぃんだよ、男同士で恋愛とか。」
『なん、で、……あんなに好きって言ってくれてたのに、？』
伸ばした手を叩かれ、じんじん痛む。
その冷たくなってしまった瞳に、もう僕が写ることはなかった。
「男のお前なんかに興味あるわけないだろ。
都合が良かった。……ただそれだけだ。」
去っていく後ろ姿を見て、ただ泣くことしか出来ない。
「じゃあな、絶対に俺を＿＿＿＿＿＿＿＿。」
『っ、』
ハッと目が覚めた。
最低で最悪な記憶。
にも関わらずこうやって今でも思い出してしまうからうんざりする。
目元が濡れていて、まさかと思って携帯の液晶画面で確認すると目が腫れていた。
『……さいあく、』
五「何が？」
いつの間にドアを開けたのか、ていうか聞こえてなのかも分からないがそう言われてびっくりする。
『…何でもないです。』
もう一度狸寝入りをしようとすると、
『っ、つめった、！なにするんですか。』
買ったばかりであろう水を目にあてられる。
五「べっつに〜。喉乾いてんのかと思っただけ。」
不器用なこの人なりの優しさに気づいてしまった。
『……どうも、』
五「ん、」
さっきまで不機嫌だったのが嘘みたいに少しだけ口角が上がってる。
五「なぁ、」
『はい。何ですか？』
五「あとでちょっと話したい。」
『…さっき話したじゃないですか。』
五「5分だけでいいから。頼む。」
何をされようが過去は変わらない。
『……分かりました。』
そう思ってたはずなのに
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作者名：リラ | 作成日時：2023年12月14日 10時
