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まだ渋い顔をしているAに水を渡す。








夏「まったく………悟みたいに急に変なことしないでよ。」


『……ぷは、…まずかった……』

夏「聞いてる?」







何が?と言いたげな顔を見て溜息を零す。









『最近、夏油さんもしんどそうだったので。』







逃れられたと思っていたその視線が私を捉える。







夏「………そりゃあ、例年より呪霊が多いからね。流石に疲れるさ。夏バテもあるかなぁ…」



『誤魔化さないでください。』



夏「今日は珍しく食い付いてくるな。どうしたんだい?」







我ながら意地の悪い質問をしたと思う。















けど、これ以上踏み込まないでくれ










喉まで出かかった言葉を必死にそうやって押さえ込んだ。










『助けを求めないことが強いとは限りませんよ。





夏油さんは強いです。

でもだからって、何で1人で抱え込んじゃうんですか。』












夏「じゃあ、誰にぶつければいい?」


夏「 弱者故の尊さ 弱者故の醜さ






非術師を見下す自分 それを否定する自分








術師というマラソンゲーム

その果ての映像(ビジョン)があまりに曖昧で何が本音か分からない。











あの日あの時から、悟のことも






私自身のことも分からない。」













こんなこと言うつもり無かったのに なんて頭の片隅でしか考えられない。

















また、離れていくだろうか。














君も



あいつも



















『僕も術師の果てなんて分かりませんよ。僕は弱いんで漠然と死んでそうだなとは思いますけど。』


夏「縁起でもないこと言うなよ……」






思わず眉を顰めた









すると何故か肩を竦めてAは笑った。







『ふふ、すみません。



やっぱり夏油さんと五条さんは似てますね。



五条さんも自分自身と夏油さんのことが分からないって泣いてましたよ。』






夏「……別に私は泣いてない。」








『はは、そうですね。


ていうか、分からないなら分かるまでぶつかればいいじゃないですか。』






突然の脳筋発言にまた呆れてしまう。






夏「急に雑になるな……」





『だって、お2人ですもん。何とかなりますよ。』
















『だから、そんなに背負わないでください。』



















その言葉と、聞き慣れた声が後ろから聞こえてきて少し口角があがった。





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作者名:リラ | 作成日時:2023年12月14日 10時

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