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硝子のアドバイスを聞いても全く理解出来ず、実践することも出来なかった反転術式。






土壇場で新たな才能を開花させた。














嗚呼、楽しい。




本能のまま戦うことが。
















この空間がずっと続けばいいなんて思ってしまうほど。



















そして同時に怖くなった。

















天内のためでも、誰のためでもなく












自分の快楽のために戦っていることが。



















奴との戦闘を終え、向かった先には死んでいる天内と訳も分かっていないのに拍手をしてる糞野郎共。

















怒りすら湧かない。

何も感じない。



















だから傑に尋ねた。











五「コイツら殺すか?






今の俺なら 多分何も感じない。」














そんな俺の言葉を、どこか遠い目をしてる傑は否定した。






夏「いい 意味がない。」














その理由を説明する傑に、ただ純粋な疑問を持った。



















こんなクソみたいな世界で弱い奴らを救い続けることに、

















お前みたいな優しい奴が耐え続けることに

















五「意味ね」


五「それ 本当に必要か?」








目を合わせないまま答えたお前が



















夏「大事なことだ。特に呪術師にはな。」



















どんな気持ちだったのか、

今の俺は分からなくなってしまった。



















その後帰ってきたAに、何があったかを軽く話したけど






不思議とそれ以上話す気になれなかった。

















自分が自分じゃなくなる感覚が恐くて、





そんな俺を見て欲しくなくて、遠ざけた。



















そうして1年が経つ頃には、








俺は"最強"になっていた。













傑との任務も減り、一人の時間が増えた。


自然と3人でいることも少なくなり、傑とも話す機会が減っていく。





辛そうなお前の顔を見ても、お前と違う(・・・・・)俺に何ができるのか分からない。



















俺が"俺"じゃなかったら、お前は楽になれたのかな。







俺が別の誰かなら、Aのことも泣かせずにすんだのかな。



















「五条」

「五条様」

















1日でいいから














誰かこんな心臓と交換してくれないかな、



















ずぶずぶと何かにはまっていく音が聞こえた気がした。



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作者名:リラ | 作成日時:2023年12月14日 10時

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