完璧なアイドルを落としたい。 (ページ7)

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本気か冗談か。ページ7

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ソファの対面で座っていた北斗が、少し前のめりになって私に手を差し出してきた

無言の圧により、その手のひらの上に人差し指だけ申し訳程度にのせると

すぐさま手はすくい上げられ、スラッと細い指が絡んできた

ほんのりと冷たくて、私の手はすっぽりと埋まってしまう

でも樹の手と違って、アクセサリーなんてはめられていないから

ダイレクトに手の感触と温度が伝わってくる

そのまま私の手を見て、ニギニギしたあと

私の目を覗いてきた

松村｢ドキドキする？｣

間宮｢……いや、北斗とは撮影で結構慣れてるし…｣

松村｢……ふーん｣

なにか不満げな目をして、繋がれたままの手を北斗自身の唇に当てる

私の手に、北斗の唇の柔らかい感触が伝わる。

松村｢前までは絶対こんなことさせてくれなかったのにね｣

間宮｢……そうだけど、なんか話脱線してない？｣

松村｢そうだっけ｣

演技派と言われる彼だけど、案外嘘はわかりやすい。

とぼけたフリも全然できてない

今度は北斗の手が、私の首筋に伸ばされる

スっと撫でられ、ひんやりとした手の感触は頬へとも移っていく。

松村｢ここでキスしたら、樹どんな反応するかな｣

間宮｢……せめて私の反応気にして？｣

私がそう言うと北斗はフッと吹き出して笑いだした。

松村｢ははは笑ほんとにAは面白いよね｣

間宮｢ほんとに……この子は……人をバカにしてんだか｣

私の中でも、やっぱり北斗は少し変わり者なところがあるっぽい。

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