完璧なアイドルを落としたい。 (ページ47)

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新たな人生ページ47

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田中｢俺の事好きなら、なんでしょっぴーにあんなこと言ったの｣

頬をふくらませて、ムスッとした顔でこちらを見ている樹が

不謹慎にも可愛いと思ってしまった

間宮｢好きだとして…、それを樹に伝えたらファンの皆を裏切る気がして｣

田中｢うん｣

間宮｢もし樹と付き合ったとして、それが万が一にも世に出てしまったとしたら

私たちのアイドル人生は終わっちゃうかもしれないし…SixTONESにも迷惑かけるし…｣

田中｢Aの言いたいことはよくわかるよ。俺も一応アイドルだし、

熱愛が出て散々な目に合ってるやつは俺もこの目で見てきたし｣

間宮｢じゃあ、やっぱり…｣

田中｢でも、これは完全に私情だけど、

俺は今度こそ、Aに幸せになって欲しい｣

間宮｢…？｣

田中｢Aはずっとずっとこの人生を、やりたかったわけでもないアイドルに捧げてきた｣

間宮｢…うん｣

田中｢もういんだよ、Aは充分頑張った。

これからは、自分の幸せを求める人生を生きて欲しい、好きなことをして生きていて欲しい｣

止まっていたはずの涙は、また流れ出してしまった。

ずっと誰かに、もう頑張らなくていいと言って欲しかった。

昔、親が結んだアイドルという契約が

いつまでも私の人生を蝕んでいっていた

本当は、もっと普通に生きていたかった

学校にも毎日通いたかった

遊園地にも行きたかった

誰かに後ろ指を刺されながら、道など歩きたくなかった

普通に恋愛を、してみたかった。

田中｢あわよくば、俺が幸せにしたい。

Aが俺の事を好きだって言ってくれるなら、俺は絶対離さない。｣

間宮｢……っ、私、普通に生きていいのかなっ…｣

田中｢いいに決まってる。ほんとはもっと早くこうするべきだった｣

間宮｢…っ、………、｣

田中｢今度は俺が絶対守るから｣

田中｢間宮 Aさん、俺と付き合ってください｣

私は何度も何度も、大きく頷いた。

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