完璧なアイドルを落としたい。 (ページ45)

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進展ページ45

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田中｢嫌なら突き飛ばしてよ｣

そのまま樹の唇が、触れそうなほど近くになる

田中｢…ねぇ、A、せめて言葉で嫌がってよ…｣

気づいたら、涙が頬を伝っていた。

嫌な態度をとる私に対して、未だに好意を伝えてくれる。

なんで、こんなに優しい人が想ってくれてるのに、

私は答えてあげられないんだろう。

涙に気づいた樹が、ピタリと止まって、困った顔をした。

こんなことも言葉で嫌がれない、意思の弱い私だと思われているのか

伝えたいのに、言葉にできない

嫌がってるわけじゃないの

樹は、私の涙を指でそっとすくってくれる

田中｢…そんなに俺の事嫌い？｣

違う

でも泣けてきて、言葉が上手く出ない

樹の袖を引っ張って

私も樹の唇に、そっとキスを落とした。

田中｢………っ…｣

いきなりキスをした私に、樹は固まった。

間宮｢………っ、私も樹が好きっ…｣

間宮｢……樹さん…？｣

樹は突然、何も言わなくなってしまった。

間宮｢え…、リアクションは…？｣

顔を手で覆い、なんのリアクションもみせてくれない

私は、その手を退けようとする

田中｢ちょ、ちょちょちょっとまって！｣

間宮｢…はい？…樹、ねぇ、手退けてよ！｣

さっきの甘い雰囲気はどこへやら、樹との攻防戦が始まり

なんとか手を退かして貰えた。

手を退かした先にあった、樹の顔は耳に至るまで真っ赤だった

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