完璧なアイドルを落としたい。 (ページ39)

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ニゲミチページ39

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1週間ぶりのSixTONESでのお仕事

着替えやら普段使いのメイク用品やらを持っていったら荷物が大きくなってしまって

ちょっと重いなーなんて思いながら廊下を歩く

ペタペタとするサンダルの音が段々加速していって

私の肩へとぶつかる

視線が合う

樹だ

田中｢よ、おはよ｣

今日はやけに機嫌がいいね

わざわざ多くの会話を挟まなくても、わかってしまう。

普通を装って

間宮｢おはよ！｣

さりげなく私のカバンを持って、隣を歩いてくれる

ただのいつもの会話なのに一定のラインまで楽しくなると、

あー、好きだなって考えがでてしまって

言葉が上手く出てこなくなる

私今、上手く笑えてるかな。

樹には普通に見えてるかな。

樹はいつまでも返事を待つと言った。

待ったところで答えなんて決まってる。

ずっと友だちだよ。

そう言葉にしようとした瞬間

喉につっかえて出てこない

そんな私の表情をいとも簡単に樹は読み取る

田中｢……どした？｣

間宮｢……っあ、いや、ごめん忘れ物したまだ車あるかもだし、行ってくる｣

田中｢え、あ……うん｣

間宮｢時間には間に合わせるから！荷物ありがとう！｣

あからさまな不自然な態度、でもこれが今の私に出来る精一杯

樹から強引に鞄を引ったくって

ひったくり犯かのように走り去る

風磨に1度話したことによって

言葉にしたものは実感がどんどん湧いてくる。

苦しい

少しでも早く離れようと、駆け足で廊下を曲がる

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