完璧なアイドルを落としたい。 (ページ4)

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しょーもないことば。ページ4

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同じスタジオで別の撮影をしているAを迎えに行くために歩いて数分

ちょうど撮影が終わったのであろうAと今度映画で共演する俳優さんの声が聞こえてきた

A｢すみません、連絡先は事務所がダメで｣

｢バレないから大丈夫だよ、演技の打ち合わせもしたいし｣

A｢そういうのは現場か、マネージャーを通していただいて…｣

｢そんな事言わないでよ〜この映画結構賞狙えると思うからさ。仲良いアピとかも必要じゃん｣

A｢いままでもお断りしてるので｣

｢メンバーとはベタベタ絡むのに？まだそうやって清楚ぶってるの？｣

彼女の努力や苦労を何も知らないで、こうやって自分のプライドのためだけに

こういうしょーもない発言をするやつは一定数いる。

正直、何発でも殴ってやりたいが俺も大人だからそんなことはしない。

田中｢A、次の撮影迫ってるぞ｣

間宮｢あ、樹｣

田中｢あー！〇〇さんじゃないですか！今度うちの間宮がお世話になります｣

｢……樹くん、久しぶりだね｣

田中｢こいつほんとに人見知りで、なかなかメンバー以外には心開かないんすよね｣

｢へぇー……｣

田中｢一応俺らアイドルなんで。距離感、気をつけてくださいね。じゃ、失礼します｣

少し不満げそうな相手の俳優を置いて、Aの手を掴んで歩き出す

ちょっと早歩きの俺に一生懸命着いてきているのが伝わってきて……可愛い。

間宮｢樹、ストッーープ！もういなくなったよ｣

田中｢ああ、ごめん｣

間宮｢ありがとう、助けてくれて｣

俺なりに自然な運びに持っていったはずなのに、この子にはすっかりお見通し。

やっぱりメンバーには隠し事ができない

間宮｢……？手離してくれていいよ？｣

なのに好意だけは気づかれない……。

田中｢今日もかわいいね｣

間宮｢でたよ……冗談はいいから早く現場行こ｣

全く相手にされないこの子を、落とす方法はあるのだろうか。

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