完璧なアイドルを落としたい。 (ページ28)

今日:243 hit、昨日:235 hit、合計:213,307 hit

オファー理由ページ28

・

間宮｢あー、寒い｣

京本｢それなー｣

グループでのお仕事以外の、個人のお仕事とされるものも一緒になり

割と四六時中、大我と一緒にいることが増えた。

そう、私はあの仕事を受けた。

樹はあの後、｢今日の用、それだけだから｣と言って帰ってしまった。

それから瞬く間に時は進んで

元々忙しかったSixTONES個々の仕事は拍車をかけ

メンバー全員が目まぐるしい日々を送っており

なかなか会う機会はなかったし

会ったところでゆっくりと話せる暇などなかった

淡々と仕事の話は進んでいって

気づけばもう撮影に入っていた

京本｢A、ケータリング見てきて｣

間宮｢ヤダ｣

京本｢ケチ｣

間宮｢庶民はケチで結構です〜｣

京本｢じゃあせめて一緒に行こ｣

間宮｢それならいいよ｣

メンバーで安心感もあるからか、私たちは休憩の時もなんだかんだ一緒にいる

ほかの共演者さんとお話する時もあるが

だいたい隣には大我がいて、みんなで話すという感じになっている

監督｢本当に仲良いねー、君たち｣

大我に連れられて、一緒にケータリングや差し入れを漁っていると監督さんに声をかけられる

間宮｢メンバーって意外とこんなもんですよ。

一緒にいすぎて一緒にいることが当たり前というか…｣

京本｢メンバーがいるならメンバーのとこいくもんなあ〜｣

監督｢はは笑、それでもだよ。やっぱりキャスティングして正解だった｣

監督さんが求めていたのは、言わなくてもわかるような自然体の仲の良さ

お互いを理解しきっている、それは演技では見せれない本物でなければいけなかったらしい

演技も頻繁にやっている男女グループなどそうそうなく

しかも主人公は大我の雰囲気にピッタリあっている

私たちにオファーする以外ないと思った

監督はよくそう言ってくれる

でも私はそう言われる度に

大我と同じグループで、女の子だから選ばれたのであって

私自身を見て貰えていた訳では無いと痛感する

この悔しさを見返すために、

『間宮 A』を見てもらうために

より一層、この撮影には気合いが入った。

・