完璧なアイドルを落としたい。 (ページ27)

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思い出してページ27

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間宮｢…っはぁ…はっ…｣

田中｢息ぐらい上手にしなよ｣

間宮｢…うるさい…｣

田中｢そんなんでホントにこのシーン出来るんですかぁ｣

私のぎこちないものと違って、スムーズで慣れている樹

ついていくのに精一杯だった

演技でやるか、いきなりやるかでは全然違うんだよ！の意味を込めて

キィッと樹を睨む

田中｢あー、やばい｣

間宮｢今度はなに…｣

樹がこちらの肩に、頭を押し付けてグリグリしてくるので

樹の身体の重みで後ろに倒れそうになる

田中｢襲いたくなる……｣

間宮｢はぁ？！｣

さすがに勘弁して欲しくて、樹の身体を引き剥がそうとしても

どんどん体重がこちらにかかってきて

倒れないことだけで精一杯

間宮｢………もう…｣

それでも心のどこかで、今会いに来たということは

なにか樹の中であったのかと思い

ささやかな抵抗を諦めて

そっと背中を撫でてあげる

間宮｢樹はこの仕事、受けて欲しくないの？｣

一瞬だけ樹の身体がピクリと反応する

田中｢…Aは俺の事どう思ってるの｣

間宮｢…わかんない｣

田中｢……そ｣

樹は1度だけ大きく息を吸って、言葉を続けた

田中｢きょもとAの為にも、これからのSixTONESの為にも受けた方がいいと思ってる。｣

間宮｢うん｣

田中｢大きな仕事だし、2人の活躍は嬉しい｣

間宮｢……うん｣

田中｢…でも、そこに選ばれるのが俺じゃないのが悔しい。｣

間宮｢………うん｣

田中｢…ちゃんと俺の事思い出してね｣

そうやって樹は、私の唇を指でそっと撫でた。

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