完璧なアイドルを落としたい。 (ページ17)

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反省と後悔ページ17

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Aに酷い言葉を投げかけた次の日、俺はAのマネージャーに呼ばれた。

田中｢……なんすか｣

宮橋｢言わなくても分かってるくせに｣

何のことでか、なんてわかってた。

宮橋さんの顔はいつもよりも怒ってたし

きっと昨日のAのこと。

そこで俺は、初めてAの詳しい家庭事情を聞いた。

親がいないって言ってもちょっと仲悪いとか

単身赴任でどっかいってるとか

離婚して片親とか

そういうレベルの話だと思ってた。

親の不倫の口実のために、事務所に売られたこと。

家族に愛されて育った俺には、考えられないようなものだった。

それと同時に後悔しかなくて

自分がしたことが本当に最低なことなんだと思って

そしてAがなんで、そこまでアイドルに固執しているのか

いくら批判が怖いからって俺らのことまで避けなくていいじゃんとか

そんなに真面目に仕事してて人生つまんなくねーのかなとか思ってた

でも違う

俺はこの仕事がなくなっても、ある程度普通に生きていける

でもAは、仕事をなくして何も無くなれば

助けてくれる人は誰もいない

親代わりに育ててくれたマネージャーも

俺らSixTONESという友達も

その日住む家だって

無くなってしまう。

そして親と事務所の契約で

そもそもアイドルとは切っても切り離せない関係なのだ。

宮橋｢誓って、ここで。もう二度と半端なことしないって｣

俺はその日、遊んでいた女の子も

ちょっと良くない関係のやつらの連絡先も

すべて削除した。

彼女が目指すプロ意識に追いつくために

俺も、ここからまた始めるんだ。

田中｢…俺もう半端なこと辞める、ちゃんとアイドルになる。SixTONESでデビューする｣

田中「本当に…ごめんなさい」

宮橋｢その決断は受け取ったよ。

でもね樹くん、謝るのは私じゃないんじゃない？｣

田中｢うん｣

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