完璧なアイドルを落としたい。 (ページ13)

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あの日の話。ページ13

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Aに怒られた日、

Aを深く深く傷つけた日

どんな日だったかいまでも鮮明に覚えている。

俺らのデビュー前、つまりJr.時代

減っていく仕事をみて、デビューできないのでは無いのかという焦りから

俺は荒れに荒れていた。

さらに重なるように起きた出来事から、俺のせいで無くなった仕事も数多くあった。

俺がSixTONESの足を引っ張ってる

俺はなんのためにこの仕事をしてるのだろう。

デビューなんて、できるはずも無い。

不貞腐れていた俺がしていたのは、女の子遊びや良くない夜遊びを繰り返していた。

誰と何をしても、何も感じない。

間宮｢樹、最近遊びすぎなんじゃない？｣

Aはこの時、SixTONESを組んで批判も少し増えていたがアイドルとしての仕事をまっとうしていて

個人の仕事がそこそこあった時期だった

彼女にかけられる言葉がなにもかも嫌味に聞こえた。

田中｢………お前に関係ないだろ｣

間宮｢別に樹がプライベートでなにしてようが樹の自由だよ？

でも私たち一応グループでやってるんだから、流石に私の耳に入るレベルはどうかと思うよ｣

田中｢なに、嫌味？｣

間宮｢……なんでそーなるの、きちんとしないとお仕事なんて増えていかないの。SixTONESでこれからも頑張りたいなら、樹がきちんとしな。｣

その頃の俺は若かったから、幼かったから
Aの努力なんて考えたこともなかった。

人と話すことが好きなのに、ずっと他人と距離を取り続け

幼い頃からどれだけの酷い批判や誹謗中傷を受けて

事務所内での嫌がらせにも耐えてきていたか。

間宮｢それと同じメンバーとしても、心配なの。樹が壊れちゃいそうで｣

田中｢…だぁーから！！うるせぇな！さっきから！気持ち悪いんだよ！親でもねえのに！｣

間宮｢………樹、落ち着いて｣

どんなに俺が取り乱しても、怯むことなくさらに冷静で

確かに歳上であるけど、何倍も大人で

仕事もあって、周りからの評価も高くて

たくさんのファンからAが応援されるのは俺みたいな遊びをしてないからなのに。

なのに………。