3年分のキス ページ36
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｢テク、何時の新幹線？｣
俺に背を向けたままAが問いかける
｢20時｣
結局、俺達は部屋の中から一歩も出ずに夕暮れを迎えていた
｢そっかー｣
一呼吸おいて、少し溜め息交じりの返事が聞こえた
｢泣く？｣
髪の毛を一束掴んで優しく引っ張った
｢泣かない(笑)｣
こっちを向いたAは笑っていた
後、数時間しか一緒にいられない
なぜだか気持ちが焦る
｢なぁ、不安とかないのか?｣
唇を尖らせたら、眉間にシワが寄った
｢なんで?｣
俺の眉間を撫でながら、視線を合わせる
｢まぁ・・・色々｣
泣きそうな顔してるのは俺の方か･･･
｢テクは私しか見ないんでしょ?(笑)｣
頷くと
｢じゃ、大丈夫よ｣ってまた笑う
｢私の一途さ、知らないのぉ?｣
知ってるよ
知ってるけどさ･･･
｢でも、俺みたいなヤツとまた出会ったら･･･｣
心奪われるんじゃないのか＿＿＿＿＿＿＿
口にしたら、
現実になってしまいそうで言葉を飲みこんだ
行ってこいって背中押したのは俺なのに
最後の最後になって心が揺れる
｢テク･･･考えてたらキリがないよ｣
眉間を撫でていた指が額を撫でる
｢私は他の誰かを好きにはならないから｣
Aの笑顔を見たら
やっぱり俺以外には微笑んで欲しくない
独り占めしたいって思った
｢約束、してくれよ｣
｢じゃ、指切りする?｣
小指を絡めて
｢テクだけ好きでいる｣
そう言って笑顔を見せる
｢ミニスカートは禁止だ｣
｢うん｣
｢他の男に笑いかけないでくれよ｣
｢3年間ずっと?｣
｢当たり前だ｣
｢笑いかけないけど、笑っちゃう時はあるかもしれないよ」
｢_______それは･･･｣
｢じゃ、愛想笑いしかしないって事にする｣
俺は渋々OKした
｢約束｣
親指をくっつけて、短いキスをした
俺をあやすように抱きしめて
｢意外とヤキモチ焼き(笑)｣
耳元で囁く声が楽しそうで少しムカつく
｢Aを好きで仕方ないって思い知れ｣
折れそうなぐらい抱きしめる
｢じゃ、私も好きで仕方ないって思い知って(笑)｣
頭をぎゅうぎゅう抱きしめるから
顔が胸に埋まる
ふわふわで幸せで
俺得じゃないか(笑)
胸元にたくさん俺の印をつけて
｢また暫くバンダナ巻かなきゃダメじゃないのよ」
怒ってるけど顔は笑ってて
最後まで笑ってふざけて
俺たちは3年分のキスをした
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ceat(プロフ) - 月花さん» 初めまして!ありがとうございます。とっても嬉しいです♪月花さんに待ってますなんて言われてしまったら正月休み返上です(笑)私も月花さんのお話し、楽しく読んでます(*´艸`*)私も楽しみにしてます♪これからもどうぞよろしくお願いします<(_ _)> (2016年12月29日 0時) (
レス) id: dde6575f2a (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 初めましてm(_ _)m vol.1の時から読ませて頂いてます。2人の空気感が好きで、これからどうなっていくんだろうとドキドキしてます！更新、楽しみに待ってます＼(^o^)／ (2016年12月28日 2時) (レス) id: a42a6b020b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ceat | 作者ホームページ：https://www.youtube.com/watch?v=O4t_b9tZT0U
作成日時：2016年12月28日 1時
