好きの資格 ページ15
茜色に染まる空を眺めながら
ゆっくりと歩く。
チビの体温を感じてるのに
淋しくて
それは空の色のせいだって
ケンカを売るように睨んで見上げる。
同じ場所に帰れたらいいのにって
切なくなる。
車を停めた場所まで戻る頃には
茜色が紺色とオレンジのコントラストに変わっていた。
「明日も晴れるかなー」
俺は一番星を見上げて、意味もない事を呟く。
「夕焼けがキレイだったから晴れるよ」
そう言って俺の隣で空を見上げてた。
この手を離したから
二度と繋げないような気がして力を込める。
釈然としない気持ちをハッキリさせなきゃって
反対の手でチビの肩を掴んだ。
「そろそろ帰らなきゃね･･･」
逃げようとする小さい体を押さえ込んで
胸の中に閉じ込める。
「テク･･･苦しいよ･･･」
「離したら、逃げるでしょ？」
抵抗するように胸の辺りに置かれていた手が
わずかな隙間から抜けて行く。
それからゆっくりと背中に回って
俺のシャツをギュッと掴んだ。
「さっきの話し、まだ終わってないから」
「･･･さっきって？」
「俺はAが好きって話し」
チビが俺の胸に顔を埋めて
回されている腕に力が入った。
「テクの心臓･･･すごくドキドキしてる」
「話し逸らすなよ」
またはぐらかされそうだったから
イラついて強い口調になる。
「人を好きになる資格ってなんだよ
必要ないだろ?」
子供をあやすように背中を摩られたって
俺の中は不安とか淋しさとか
どうにもならない気持ちでぐちゃぐちゃで
それを掻き消したくて、強く抱きしめる。
「わかった。ちゃんと話す。だから放して。」
力を緩めて
でも抱きしめたままでいると
俺の顔を見上げて困ったような顔して笑う。
「きっとテクの周りには
いつもいないような人がいて
珍しくて気持ちが勝手に
盛り上がっちゃったんじゃないかな」
俺のシャツを掴む力が強くなるのは
なぜ?
「今が過ぎたら、笑い話になるから、
だから＿＿＿＿＿＿＿･･･」
最後まで聞かずに唇を塞ぐ。
逃れようともがくから
車に押し付けて逃げ道さえも塞いでやった。
それはさっきも聞いたし
違うって言ってるじゃん
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ceat(プロフ) - ゆうネコさん» 初めまして!読んで頂いて、とっても嬉しいです。ありがとうごさいます。最後までお付き合い頂ければ幸せです(*'ω'*)ボチボチと更新していきますので、どうぞこれからも宜しくお願いします。 (2016年12月9日 2時) (
レス) id: dde6575f2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうネコ(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます> <!!文章もとても読みやすく、どんどん読み進んでしまいます！ありがとうございます！お忙しいとは思いますが、更新応援してます！！ (2016年12月8日 13時) (レス) id: 2387d506d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ceat | 作者ホームページ：https://www.youtube.com/watch?v=O4t_b9tZT0U
作成日時：2016年11月20日 2時
