54話 ページ13
場所は変わり、まだ私たち以外がやってきていない生徒会室。
生徒会長の机の上に分けて置かれていたそれぞれの書類をやりながらだらだらと喋っていた。
剣持「そういえば、結局何の種目出ることになったんですか」
『リレーとドッジボール』
伏見「ドッジボールは3人お揃いっすよね」
『お前らがお揃いにしようってうるさかったから…』
伏見「ちなみにオレは棒引きとドッジボール」
剣持「僕は騎馬戦とドッジボールです」
『あと、恐らく無理矢理やらされるのが借り他人競争…』
剣持「…逃げます?」
伏見「え、やらないんすか?」
「「めんどい」」
伏見「あぁ……」
借り人競争と言えば、男女の青春の代名詞と言ってもいいような種目。つまりどういうことかと言うと、下手に足を突っ込むと揉め合いに巻き込まれる可能性があるのだ。
飛んで火に入る夏の虫ってか。笑えん
『なんで面倒事に自ら顔を突っ込まないといけないのさ』
剣持「最早借り人競争の時はずっとトイレに閉じこもっていたいレベルなんだよ」
伏見「…今まで体育祭でこの種目出たことないっすよねお二人さん」
『体験しなくても分かるんだよ、絶対足踏み入れちゃいけない領域だって』
剣持「ほら、触らぬ神に祟りなしって言うだろ。もうその通りに動くべきなんだよ僕らは」
刀也の言葉に賛成するように頭を縦に振れば、ガクが不満げな顔をして此方を見た。
伏見「それ、ただ面倒臭いだけじゃないっすか」
『まあ、そうとも言うね』
伏見「ほらぁ!!!」
ガクは席を立ち上がって私の目の前に立ち、「このやろ〜!」と言いながら両頬を掴んで引っ張ってきた。いや、普通に痛いんだが。幼馴染だから力加減要らないって思ってない?私一応女子なんだが
『痛い痛い痛い』
伏見「痛くしてるんすよ、この面倒くさがり屋共め!」
『女子には優しくしなさいって言われなかったのか』
伏見「女子…?」
『殴るぞオイ』
幼馴染だからって何言っても許されると思うなよこの狐野郎
すっと拳を上に上げると、ガクはパッと手を離し刀也の方へ向かっていった。
あ、同じように両頬引っ張られてる。変な顔してんなアイツ
剣持「なんで僕も…」
伏見「そりゃAちゃんだけやる訳ないでしょ」
剣持「ただただ腕が視界に入って邪魔なんですけど」
伏見「じゃあそれも罰の一つで」
剣持「えぇ…」
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猫のお餅( ・ω・ )(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます……!!!かなりスロースペースで進んでるんで結構ストーリーの進展がないんですけど、ゆったり見ていただければ幸いです…更新頑張ります! (4月29日 20時) (レス) id: 632285d24d (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 小説の書き方とか内容とか好きすぎて泣き叫びましたありがとうございます……自分のペースで無理せず頑張ってください!更新お待ちしてます…!! (4月29日 10時) (レス) @page28 id: 4d1a1522a9 (このIDを非表示/違反報告)
猫のお餅( ・ω・ )(プロフ) - てるさん» ありがとうございます!!!メチャクチャに励みになります、頑張ります! (4月19日 17時) (レス) id: 1f83f9b62a (このIDを非表示/違反報告)
てる(プロフ) - 面白くて一気に見てしまいました🤭ゆっくりで良いので頑張って下さい!大好きです!!! (4月19日 14時) (レス) id: 0c0699b034 (このIDを非表示/違反報告)
猫のお餅( ・ω・ )(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!最近スランプ気味だったもので、嬉しいです (3月12日 18時) (レス) id: 613063e3d4 (このIDを非表示/違反報告)
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