【WT】なんかトリップしたんだけど勘違いが激しい【トリップ】 (ページ26)

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遠征部隊ページ26

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3馬鹿(笑)達と模擬戦をやった翌日、学校の昼休み辻くんに「米屋達と戦ってみてどうだった？」と感想を聞かれ『なんで知ってるの』と問えば、「見ていたから」と真顔で返された。

辻くん曰くあの試合は地味に観客が多くて、それこそ、非番のA級退院の半分は見ていたらしい。

「二宮さんが褒めてたよ。
"流石Aだな"って」

『……へぇ』

ツンツン率99%の二宮さんが、私の知らないところで私を褒めてくださってたなんて。
それはとても光栄なことなので有り難いよりも嬉しい気持ちが勝る。

今度二宮隊にお邪魔することになったらジンジャーエールの本数を増やそう、と心に決めました。……単純だって？好きなものだから良いんですよ、多分

レイジさん特製の和え物を食べ、
ふと、ある事を思い出した。

『そう言えば、
もうすぐ遠征部隊を選ぶ頃だね』

「あ……もうそんな時期か」

『……時が経つのって早いなぁ』

自販機で買った紙パックのお茶を啜りながら辻くんの様子を伺うと、彼は"遠征"という言葉に何を思ったのか暗い顔して俯いてしまっている。

……それをさせた原因は私の話なんだけど。
こうなってしまう根本的な理由は、元隊員の鳩原さんの事ではないだろうか。

私は彼女と何の関わりもない。が、前世の記憶のなかでは中々に濃い存在だったので【鳩原未来】の行動はすべて把握していた。

しかし彼は、彼等は私が何も知らない人間だと思っている。と言うか、それを信じて疑わない。

だからこそ、
私はなにも言えないのだ。

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