☆出会い【Silk】 ページ8
いつもよりもはやく着いてしまった。
大学の一限目。
今日は、目覚めがよかったんだ。
どうしてかは知らない。
とにかく、まだ人もまばらにしかいない講義室に入って、前から5列目ぐらいに座る。
真ん中のブロックの、一番左端。
この授業では、友達は一緒じゃないから、いつも一人で受けている。
鞄から授業用のノートと教科書、それと電子辞書を取り出していると、右隣に影を感じる。
そちらを見ると、そこにはtheスポーツマンとでも言うような、男性が立っていた。
なんとなく、目を離せないでいると、彼の唇が動く。
｢隣、いいっすか？｣
彼の瞳に射抜かれて、私は頷くしかできなかった。
彼が椅子を出して、隣に座ったぐらいに、ふと思う。
まだ、周りの席はたくさん空いてるのに、なんでここなんだろう？
心の中で首を傾げながら、鞄から出し忘れていた筆箱を取り出した。
その間も、隣から視線を感じる。
私は恐る恐る、また隣を見てみた。
バチッと目線が合う。
｢あの。｣
彼の声は、鋭さの中に優しさがある様な気がした。
｢はい。｣
私の声は、なんだか小さい。
ぱっと彼は、机の上にスマートフォンを置いた。
見ると、その画面にはQRコードが表示されている。
私がぽかんとしたまま、もう一度彼を見ると、彼はクスリと笑ってから、
｢俺のです。｣
と言った。
それから、
｢一目惚れ、しました。｣
と続ける。
その言葉に、私の心はなんだか擽ったくなった。
｢友達からで、いいので。｣
顔を真っ赤にしながら、言う彼に、私はなんだか微笑ましくなって、
｢わかりました。｣
と頷く。
これが、私と彼との
出会いだった。
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バニレ - え、とにかく全部最高なんですが……//// (2019年8月14日 19時) (
レス) id: a982cf7980 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ひよさん» コメント、ありがとうございます！！ ほのぼのと、ふわふわと読める感じのを目指しております！ これからも頑張りますね！！ (2018年1月14日 19時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ひよ - ほのぼのしますね(о´∀`о)これからも頑張って下さい！ (2018年1月9日 17時) (レス) id: 9013a0ca57 (このIDを非表示/違反報告)
sena_earlybirs(プロフ) - ありがとうございます！wakameさんの描くお話が本当に好きなので、楽しみにしてます！ (2017年8月4日 10時) (レス) id: 165c468189 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - sena_earlybirsさん» なので、またチェックしてみて下さいね！！ (2017年8月2日 23時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
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