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☆ふわりふわり に【Masai】 ページ14

「いいの?編集。」

彼女は俺のデスクの方を見てから、俺を見る。

「ん、ちょっと休憩。」

俺はそう言って、彼女の膝に倒れ込んだ。

彼女は、

「もう…。」

と言いながらも、俺の髪を撫でる。

その規則的な動きがなんとなく心地よくて、俺は瞼を閉じた。

そうしていると、

「相変わらず、可愛い耳。」

なんて言って、彼女は俺の耳たぶを優しく摘む。

その言葉に、俺は目を開けて、彼女を見た。

彼女は微笑んだままで、

「どうしたの?」

と言う。

「可愛いは嫌だ。」

なんて我儘言ってみる。

すると彼女は、

「耳たぶにかっこいいは無いでしょ。」

とクスリと笑った。

そんな彼女に、俺はむくりと起き上がってから、彼女の手首を掴んで押し倒す。

「それでも、可愛いは嫌だ。」

下から俺を見上げる、さっきよりも少し潤んだ彼女の瞳。



「マサイが、かっこよすぎて困る。」



近くで見れば見るほど、艶やかに輝く彼女の唇がそう動いた。

俺は、その言葉に満足して、



「Aも、可愛すぎる。」



と口角を上げる。

そして、彼女の耳元に顔を近づけた。



「…このまま、食べちゃいたいぐらい。」



なんて言うと、彼女が

「…いじわる。」

と小さな声で言うのが聞こえる。

俺はそのまま、頬にキスだけして、顔を引いた。

真っ赤になった頬。

ソファに広がる乱れた髪。

それに加えて、潤みきった瞳と、薄く開かれた唇。

あぁ、もう。

本当に可愛い。

なんて思ってしまったら最後。

「なぁ、本当にいい?」

俺の口は自然に動いてしまう。


だけど彼女は、首を横に振った。

それから、するりと細い手首が俺の手から抜け出して、俺の首に回される。

彼女の顔が耳元に近付いてきたかと思うと、

「夜ご飯、行ってからね。」

と可愛らしい声で言われた。

生殺しかよ…!

なんて思って、

「…いじわる。」

と言う。

すると彼女は、目の前で、

「だって、久しぶりに2人で外食、楽しみなんだもん。」

なんて無邪気に笑った。

その笑顔に、すぐにでも愛おしさが湧いてきて、俺は彼女を抱き締める。

「そうだな、楽しみだもんな。」

と言って、彼女を抱きしめる腕に力を込めると、

ふわりと、自分の背中にも腕が回されるのを感じた。

☆ 風邪 いち【Silk】→←☆ふわりふわり いち【Masai】



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バニレ - え、とにかく全部最高なんですが……//// (2019年8月14日 19時) (レス) id: a982cf7980 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ひよさん» コメント、ありがとうございます!! ほのぼのと、ふわふわと読める感じのを目指しております! これからも頑張りますね!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ひよ - ほのぼのしますね(о´∀`о)これからも頑張って下さい! (2018年1月9日 17時) (レス) id: 9013a0ca57 (このIDを非表示/違反報告)
sena_earlybirs(プロフ) - ありがとうございます!wakameさんの描くお話が本当に好きなので、楽しみにしてます! (2017年8月4日 10時) (レス) id: 165c468189 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - sena_earlybirsさん» なので、またチェックしてみて下さいね!! (2017年8月2日 23時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:wakame | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年5月28日 21時

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