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☆パパと一緒に【Silk】 ページ29

こちらは、「パパになる」の続編となっております。

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数年が経ち、俺達の子は3歳になっていた。

「りゅう!おいで!」

俺が呼ぶと、こちらに歩いてきてくれる。

だいぶ、しっかりと歩けるようになってきて、顔つきも頼もしくなってきた。

Aは、その後ろを、一緒に歩く。

「パパ、はしゃぎすぎ。」

なんて微笑む彼女は、一段と綺麗になったように思う。

今日は、三人で少し広めの公園に行く。

俺にとっては、子供と一緒に公園で遊ぶことは夢だったから、本当に嬉しい。

「はしゃぎたくもなるだろ。」

そう言って笑いながら、こちらに来た隆哉をひょいと抱えた。

「それもそうか。」

彼女も笑う。

すると、抱っこされている隆也も

「そーも、そーか。」

と、笑った。

その笑顔は、どこか俺に似ているようで、またどこか彼女にも似ているようで、心があったかくなる。

「りゅうちゃん、ほら、お茶。」

彼女は、熱中症を気にしてか、隆哉にお茶を渡した。

Aは、付き合ってる頃に俺のことをりょうちゃんって呼んだみたいに、

隆哉のことをりゅうちゃんって呼ぶ。

その度に、なんだか心がくすぐったくなる。

「A。」

不意に、名前を呼びたくなった。

「なぁに。」

なんて、耳に横髪を掛けながら、彼女は顔を上げる。

「俺のことも、呼んで。」

俺のものとは思えないような、甘えた声。

彼女はくすりと笑ってから、

「りょうちゃん。」

と言った。

それが愛おしくって、隆哉を抱っこしたままだけど、彼女の額にキスを落とす。

すると、ママを取り返そうとするかの如く、

「ママ。ママ。」

と隆哉が彼女の肩を叩いた。

俺は、

「りゅう〜、ママは渡さんぞ!」

なんてふざけたように言ってから、隆哉の髪の毛をわしゃわしゃと撫でる。

「わたさんぞ!」

隆哉もそんなことを言う。

俺はなんだか可笑しくって、そして愛おしくって、隆哉をぎゅっと抱きしめた。

すると、Aが、

「ずるい、私も〜。」

と言って、隆哉を抱える俺ごと抱きしめる。

それから、

「…大好きだよ。」

なんて言うのだ。

俺は嬉しい涙が出そうになって、咄嗟に空を見上げる。

真っ青な、空だった。

それから、もう一度、悪戯に笑う彼女とへにゃりと笑う隆哉を見て、


「幸せだ。」


なんて俺も笑った。

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バニレ - え、とにかく全部最高なんですが……//// (2019年8月14日 19時) (レス) id: a982cf7980 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ひよさん» コメント、ありがとうございます!! ほのぼのと、ふわふわと読める感じのを目指しております! これからも頑張りますね!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ひよ - ほのぼのしますね(о´∀`о)これからも頑張って下さい! (2018年1月9日 17時) (レス) id: 9013a0ca57 (このIDを非表示/違反報告)
sena_earlybirs(プロフ) - ありがとうございます!wakameさんの描くお話が本当に好きなので、楽しみにしてます! (2017年8月4日 10時) (レス) id: 165c468189 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - sena_earlybirsさん» なので、またチェックしてみて下さいね!! (2017年8月2日 23時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:wakame | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年5月28日 21時

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