第47話 コンクリート【Masai side】 ページ4
二人分の、足音がコンクリートに響く。
少し古い音がしていた。
｢あのさ。｣
シルクの覇気のない声。
｢おう。｣
俺は頷いた。
ふと隣の横顔を見る。
｢運命かもしれない。｣
その言葉は複雑な形をしていた。
俺は、また頷く。
｢気づかないように、してもみたけど、駄目だった。｣
シルクの声は、どんどん小さくなった。
俺は、そんな彼の肩を優しく叩く。
｢大丈夫だから、言えって。｣
でも、そんな優しい言葉とは裏腹に、俺の心は軋んだ。
シルクは、こちらを見る。
彼の瞳が、揺れているのが分かった。
｢俺も、好きだ。神田さんのこと。｣
それから、2人で立ち止まる。
シルクは、ばっと頭を下げた。
｢ごめん。こんなの最低だってのは分かってる。｣
それから、
｢お前の気持ち聞いてから、後出しなんて。｣
と続ける。
俺の心は、熱くなる。
それは、なんの熱なのか。
色んな感情が混ざって、俺にはわからなかった。
俺は、1度大きく深呼吸する。
｢シルク。｣
その声に、シルクはばっと顔を上げた。
｢俺さ、すっげぇ複雑。｣
思っていることをそのまま、口に出す。
｢俺は、俺達のリーダー、シルクロードが大好きだ。｣
シルクは頷いた。
｢そして、Aさんのことも、好きだ。｣
また、頷く。
｢どっちも、大切。｣
俺は、ぐっと拳を握りしめた。
｢だから、シルクに我慢はして欲しくないし、俺も我慢はしない。｣
シルクの瞳が真ん丸になったのを見る。
｢…いいのかよ。｣
ぽろりと、シルクの口から漏れた。
｢その代わり、Aさんは譲らない。｣
俺は、シルクの間抜けな顔に、思いっきり笑顔で言ってやる。
｢俺、気づいたことがある。｣
第48話 コンクリート【Silk side】→←第46話 情け、ない【Masai side】
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wakame(プロフ) - ゆーかりさん» いやいやこちらこそ！ありがとうございます！続編できました！！是非、読んでくださいね！ (2017年7月17日 23時) (
レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーかり - ども！更新&返信ありがとうございます！！本当に読み返したくなるほど良い話なんですよ？笑 これからも、頑張ってください！応援してます！楽しみです！！^^ (2017年7月17日 7時) (レス) id: 778ae3def0 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ゆーかりさん» そそそ…そんなに愛読して貰っちゃって…涙が(´；ω；｀)！本当にありがとうございます！嬉しいです！！毎日更新、頑張っていきます(●´ω`●) (2017年7月16日 21時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーかり - ども！私もこの小説にお世話になります(笑) 更新、頑張ってください！！更新されてないときも、一話から読み返しております！！この話が大好きです！ (2017年7月16日 11時) (レス) id: 778ae3def0 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ゆーかりさん» コメント、そして感想、ありがとうございます！初めまして…だと思います！(笑)そう言って貰えて、涙が出そうなぐらい嬉しいです！！もっと楽しんでもらえるように、頑張っていきます！！これからもどうぞ、私の小説を、よろしくおねがいします(●´ω`●) (2017年7月15日 21時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
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