第55話 ずるい【Masai side】 ページ12
目の前で、美味しそうに卵のサンドイッチを頬張る彼女を見る。
俺は目の前に来ているハムとチーズのホットサンドには目もくれず、カメラを構えた。
彼女は少し驚いてから、
｢本当に、カメラ好きなんだね。｣
と微笑んだ。
俺も、レンズ越しに、
｢撮りたい瞬間は、逃したくないから。｣
と、笑う。
｢その気持ち、すごい分かる。｣
彼女との会話は、敬語がなくなって、軽くなった。
まずは1回シャッターを切る。
画面を確認すると、幸せそうな彼女の顔が写っていた。
｢いいの撮れた？｣
そう言う彼女の手から、パンからはみ出た卵が落ちそうになる。
｢卵、落ちるよ。｣
俺がそれを指さすと、彼女は慌ててもう一口を口に運んだ。
そしてまた、シャッターを切った。
彼女は、少し口をもぐもぐさせてから、
｢ずるいよ。｣
と笑う。
俺も笑いながら、
｢いい写真が撮れた。｣
とカメラをケースに仕舞った。
ホットサンドに手をつけようとすると、手前から彼女のカメラのレンズがこちらに向かっているのが見える。
｢撮ってくれるの？｣
俺が尋ねる。
｢お返しに。｣
彼女は悪戯に笑った。
俺は、それをお構い無しに思い切り、ホットサンドにかぶりつく。
シャッターが切られた。
ぱっと見ると、彼女の満足そうな顔。
｢いいの撮れた？｣
俺も聞いてみる。
すると彼女は、微笑んで、
｢とってもかっこいいよ。｣
と言った。
俺の鼓動は、高鳴る。
素で言ってるんだろうな。
Aさんの方が、俺なんかよりもよっぽど、
｢ずるい。｣
俺はそう呟いた。
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wakame(プロフ) - ゆーかりさん» いやいやこちらこそ！ありがとうございます！続編できました！！是非、読んでくださいね！ (2017年7月17日 23時) (
レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーかり - ども！更新&返信ありがとうございます！！本当に読み返したくなるほど良い話なんですよ？笑 これからも、頑張ってください！応援してます！楽しみです！！^^ (2017年7月17日 7時) (レス) id: 778ae3def0 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ゆーかりさん» そそそ…そんなに愛読して貰っちゃって…涙が(´；ω；｀)！本当にありがとうございます！嬉しいです！！毎日更新、頑張っていきます(●´ω`●) (2017年7月16日 21時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーかり - ども！私もこの小説にお世話になります(笑) 更新、頑張ってください！！更新されてないときも、一話から読み返しております！！この話が大好きです！ (2017年7月16日 11時) (レス) id: 778ae3def0 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ゆーかりさん» コメント、そして感想、ありがとうございます！初めまして…だと思います！(笑)そう言って貰えて、涙が出そうなぐらい嬉しいです！！もっと楽しんでもらえるように、頑張っていきます！！これからもどうぞ、私の小説を、よろしくおねがいします(●´ω`●) (2017年7月15日 21時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
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