君が好きだから 15【Masai＆Silk】 ページ16
☆おかえり。2
【Silk side】
ゆっくりと唇が離れると、
再度、しっかりと彼女を抱きしめる。
一度は失いかけた、このぬくもり。
ちゃんと、そばで、寄り添って、
一番近くで、俺が支える。
絶対に。
『絶対な。』
ふと、マサイの声がしたような気がした。
『お前が、
ちゃんとAを幸せにするんだぞ。約束な。』
いいや。思い出したんだ。
これは、Aが好きなことを、
俺が初めて、マサイに打ち明けた時の、
マサイの言葉だ。
鼻の奥が、ツンと痛くなった。
彼は、この時にはもう、
自分の中に、彼女への恋慕を、しまい込んでしまっていたんだろうか。
なんで、気が付かなかったんだろう。
そして、
どうしてこんな大切な記憶を、忘れていたんだろう。
何にも、
分かってなかったのは、俺だけだった。
ぎゅっと、胸の中の柔かい部分が、
抓られたように痛かった。
俺は、抱きしめる手に力を込める。
｢俺が、居るから。ちゃんと守るから。｣
俺の声は、震えているようにも思う。
｢寄り添うから。｣
だけど、伝えたい。
俺は、自分でも遅すぎると思うけど、
やっと、気がついたんだ。
Aのことを、俺は本当に愛しているんだって。
お前が居なきゃ、俺じゃない。
その、笑顔が。その、ぬくもりが。
その、全てが。
俺の、本当の宝物なんだって。
｢愛してる。｣
そのあたたかい言葉は、ちゃんと彼女の耳に届いたようで、
｢私もっ…私も、愛してる。｣
耳元で、柔らかい声が、する。
俺の、大好きな声。
思わず頬が緩んで、その顔を見ようと、少し体を離す。
すると、彼女は、微笑んだ。
微笑んだんだ。
これ以上なく、嬉しかった。
その、純粋な笑顔。
久しぶり、見たような気がする。
俺も、笑って、
｢お風呂、沸いてるよ。ご飯もある。どっちする？｣
どこかで、聞いたような、
そんな、台詞。
彼女も、
懐かしいね。
なんて鼻をすすって、涙を拭ってから、
大きく息を吸って、
｢じゃあ…シルクがいいかな。｣
なんて笑った。
それは、確実に。
また、新しい、絆、のはじまりへの一歩。
俺達は、
これからも、ふたりで歩いてく。
君とならば、どこまでも。
Fin.
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満葉 - HANAさん» 同感です｡来いっ！って感じなんでかねww (2018年1月28日 22時) (
レス) id: 0dfcacbbb4 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - 満葉さん» 襲われるって言うか、両手広げて待ちたい(真顔) (2018年1月27日 13時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - みぃさん» 囲まれたい……切実に囲まれたい。 (2018年1月27日 13時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
満葉 - 地球外生命体トリオ大好きです(笑)3人になら襲われて(?)もいいかも (2018年1月21日 0時) (レス) id: 0dfcacbbb4 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - HANAさん» 私だったらこの3人に囲まれて幸せですわ〜！ (2018年1月13日 21時) (レス) id: 934c3d6f9c (このIDを非表示/違反報告)
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