You過去。 ページ36
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望「なぁ、」
あの後小瀧さんがわたしの部屋へやって来た。
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「なんですか?」
望「なんで、この事務所入ろうと思ったん?」
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「…どうしてそんな事聞くんですか?」
望「なんとなく、気になってん。俺探偵って仕事にまだ恐怖あんのに…(人2)ちゃんはよく関われるな思ってん。怖くないん?」
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「……怖くないって言ったら嘘になりますけど…わたし、別にいつどうなっても、構わないんで。」
望「え。どういう…こと?」
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「…わたし、別に生きるのも、死ぬのも面倒くさくて…わたしなんか死んでもいいやって思ってるから、怖いってあまり、思わないかもしれないです。」
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望「どうして、そんなこと言うん?」
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わたし、今どんな表情で話してるんやろ。
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ー…パタンッ
わたしは読みかけの本を閉じ、小瀧さんの方へ目線を向いた。
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「…小瀧さんも重岡さんと一緒に助けてくれたから覚えてるでしょ?」
望「おん、」
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「わたし、学校に行くだけでクラスメイトにいじめられて…家でも、虐待にあって…生きる希望というか…楽しみが何もなかった。」
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望「虐待って…。」
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「わたしは、いつもいらない子って言われて育ったの、殴られて、蹴られて、寒いところに閉じ込められたり…殺されかけたりもした…重岡さんに訓練してもらう前までは本当に弱くて…されても何もできなくて…ただ、泣いてた。」
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望「…」
「重岡さんと小瀧さんが助けに来てくれてなかったら、あの日、わたしは死んでたかもしれない…。でもわたしに居場所を与えてくれて、嬉しかった。だからね、メイド喫茶の実践のとき…言わなかったけど、初めて怖いって思って…死にたくないって思えたの…。」
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望「(人2)ちゃん…ッ」
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「ちょ、なんで小瀧さんが泣いてるの?」
わたしは小瀧さんの方へ駆け寄った。
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望「良かった思ってん…死ななくて…、ほんま良かった…ッグスッ」
「っ、小瀧さん…」
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望「ありがとう、話してくれて。」
「…っ、それより、わたしのことはどうでもいいから重岡さんのこと知りたい…っ」
望「リーダーのこと?」
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作者名:かみしげ。。 | 作成日時:2020年6月5日 19時