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⠀ スルーされた大先生はトントンさんの鉄拳をくらい、いって！と悶えながら地に伏せた。
「ていうかグルッペンどこ行ったか知らん？」
「え知らんけど。どっか行ったん？」
「ミスってここら辺に飛ばしてもうてん」
⠀ すぐ迷子なるしこれやから困るわぁ、と頭を搔いているが、迷子にさした(物理)のは貴方なのでは？白々しい顔をするトントンさんを苦笑いしながら見ていると、んん？とコネシマが首を捻った。
「……なんか周り騒がしいな」
「なんでか知らんけど一斉に動いとるね」
⠀森の動物達が一目散にある方向から飛んだり駆けてくる。
「あれ、珍しいなぁ。友好的な動物ばっかってひとらんさん言ってなかったっけ」
⠀ この前の、学校の森林に居る動物は基本友好的で優しい子達なのだ、という会話を思い出して言う。それにトントンさんは問題はそこちゃう、と首を振る。
「いやいや、それよりもこの魔力量はやばない？殺す気満々ですよって言ってるようなもんやけど」
⠀ 殺気が充満する森林内に、先程までのおちゃらけムードが消え失せる。
「…………えー、あれやばない？」
「殺しはご法度のはずやねんけど……あれロボロやなぁ」
「ロボロォ？アイツ何しとん！？ペアの子殺す気やろあれ！」
⠀ トントンさんが魔力の雰囲気的にこの殺気の元となるのはロボロさんだと推測すると、大先生は少し焦り気味で元凶がいる方向を視界に捉える。本心で焦っているのかは定かではない。
「よっぽど身長低いの馬鹿にされたんやろか……気にしてはるしなぁ……」
「そんなんで死ぬん？可哀想すぎん？」
「ロボロのペアさ、アーシェやった気すんねんけど」
「え」
「コネシマァ！！チーノまた泣くやろ、変な事言うな」
「え、ショッピ、またって事はチーノ泣いたん！？」
「もうほっといてくれ……流石にもう泣かんわ……」
⠀ 俺は密かに目を細める大先生に気づいたが、他が気づいた様子は無かったので知らないフリをした。
「もしホンマに死んだらどんな反応すんねやろな……？」
⠀ 隣で嘲る男に言いようもない気味の悪さを感じたが、クズだしこれが通常運転であろう、とパチリと合った視線を逸らした。腹の奥底では何を考えているのか分からない所がある意味この男の長所なのかもしれない。
⠀ その後、トントンさんがどこかへ行き戦闘を再開したが、クソ先輩を戦闘不能まで持っていけない事が続いた。
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作者名：w579hgtvbj | 作成日時：2023年12月24日 11時
