毒舌女 2【中村倫也】 (ページ13)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:34,468 hit

story 55 ページ13

サヤside

日本でのツアーも無事に終わった

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

「倫也？話したいとこあんねんけど

うん。分かった待っとってる」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

「＿＿＿倫也？」

そこにいた倫也は不安そうに瞳を揺らして今にも泣きそうだった

「ん。入ってええよ」

深呼吸をして倫也の方を振り返る

「言わんきゃあかんことがあるんよ

あんな？

＿＿＿＿＿＿＿＿＿これドッキリやねん」

そう言い私は隠していた右手から"ダマされた大賞"と書いてあるプラカードを出した

「＿＿＿え？」

そして続々とスタッフさん達が部屋に入ってくる

「テッテレー」

「え？………うんサヤ？」

やばい……倫也の顔おもろすぎる

「ふふっ……あはははっ」

私は堪えきれず声に出して笑ってしまった

「ふふっごめんな？倫也ｯ

ふふっこれはダマされた大賞やで？」

倫也に抱きつきながら事情を説明した

「私と倫也の為だけに全国の人を騙したんや」

「え？じゃああの報道はわざと？」

「そうやで〜」

「何で泣いてたの？」

「あー。あれはLovesや、メンバーとかが優しすぎてな？ぽろっと」

「じゃあ日本に帰ってくるの？」

「ええ。映画の撮影終わってもこっちにいるで」

背中をとんとんと叩きながら答える

「ん"～。やだサヤ。嫌い」

「泣くなや～。ごめんて

ほら倫也！カメラ見て」

泣いたばかりで目が赤い倫也をカメラの方へ向けた

「えっと……Loves皆、メンバー、私の事を心配してくれた皆さん。騙してすみませんでした！」

「これ放送されるの？」

「当たり前や。」

「俺泣いちゃったけど」

「大丈夫やで？可愛ええよ」

私がそう言うと倫也は両手で顔を隠した

「何～??照れてるん？」

「照れてない」

「まぁ。そういう事で！倫也は何も悪くありません！ばいばーい」

「はい！協力して下さりありがとうございます!!香原さん！」

「いえいえ！私も楽しかったですから」

スタッフさん達が帰った後

倫也は拗ねて口を聞いてくれない

「ねぇ？倫也～ごめんって」

「………………」

はぁ。もう

私は倫也の前に座ってそっとキスをした

「ｯ………」

「許して？ごめん。ほんまに」

「じゃあもう一回して」

リップ音をたてて口を離した

「ええ？」

「ん、もうしないでね？」

「それは分からん」

やっとこれで一件落着した