三章 [ウツセミの夢] ページ12
＿化野邸 縁側
化野沙貴は無表情で空を見つめていた。
豹牙を送り出した後、何故か頭がボーッとして何事にも集中できないからだ。
沙貴「…」
空が綺麗だわ、と言う訳でもなく、ただただ空を見つめているので流石に沙貴の世話係も心配になってきた。
胡桃「あの…沙貴様？お体が優れないのですか…？」
沙貴「…」
相変わらず、沙貴は口を開けない。
胡桃「……」
胡桃がもう一度問おうとした瞬間、沙貴はとうとう口を開けた
沙貴「……ら…」
胡桃「え？」
沙貴「恋なのかしら…」
聞こえるか聞こえないくらいの微かな声で言ったが、胡桃は聞き逃さなかった。
胡桃「へっ…恋！？」
いつも冷静沈着の胡桃でさえ、これは驚いた。
沙貴「やっぱり…恋だと思うのよ…」
胡桃「して…沙貴様は誰に恋をしておるのでございますか？」
沙貴はその質問には答えなかった。
胡桃「まさか…あの男ではございませんよね？」
あの男…。藤澤豹牙のことである。
胡桃「私もご当主様も、あの男だけはやめておいた方が良いかと存じ上げます」
胡桃は力強く言葉を放った。
続く
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初藺(プロフ) - にゃさん» コメント有難うございます！創作の醍醐味…確かにそうですね。私的に双星は好きなので、過去編は創りやすいです。どうぞ温かい目で見守ってください--* (2016年10月10日 22時) (
レス) id: 7c9784488c (このIDを非表示/違反報告)
にゃ - 原作では描かれなかった人物の過去を描く。これこそ創作の醍醐味ですね（＾o＾） (2016年10月10日 22時) (レス) id: e0ea4177aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ワコ♪♪ | 作成日時：2016年10月10日 11時
