血は欲しくないみたい。infinite (ページ31)

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忘れられない男ページ31

ヨル「ミヨンは連れていけない」

「ミヨンひとり置いていけないよ」

ヨル「ミョンスを呼ぶよ。それでいいだろ？」

「どうしてミヨンを連れていけないの？」

ヨル「人間の血が入っている子なんて危なすぎる」

「それって、、、」

ヨル「大丈夫。Aにはちゃんと人間の匂いを消せる注射を打つから。そうは言っても時間は限られてる。夜中の2時から4時までの間」

「ソンギュに会えるの？」

ヨル「会えるよ。でも昔のソンギュとは全くの別の人だと思ったほうがいいかもね」

「どういう意味？」

ヨル「昔の優しいソンギュのまま思い出にしておいた方がいいんじゃない？」

そう言って笑うソンヨル

どんな姿だろうとソンギュに会えるなら構わない。
ソンギュに会えたら死んでもいい。
ソンギュと離れて生きている方が辛いから。

「行く」

ヨル「そう」

ソンヨルは自分の部屋から注射器を持ってきた。

ヨル「こんなにいい匂いを消しちゃうのは勿体無いんだけどなー。まぁいいや。そこ座って？」

ソファに座った私の隣に座って準備をするソンヨル

ヨル「少し眠くなると思うからそのまま眠って。時間になったら起こすよ」

ソンヨルは器用に注射針を私の腕に刺した。

身体がふわっとして
ヴァンパイアに血を吸われたときのように全身の力が抜けていく。

ヨル「大丈夫。怖くないよ」

微笑みながら私の頭を撫でるソンヨルがとても怖かった。

だんだんと瞼が重くなってきた
これでソンギュに会える期待で恐怖は薄れていく

私は本当にバカ

全部壊してでもソンギュに会いたいなんて

ソンギュに会えたらそれでいいなんて

もしソンギュが私のこと忘れてたら？

そんなはずない。
だってソンギュは待ってて。って言ったから