血は欲しくないみたい。infinite (ページ12)

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仕返す男ページ12

ドンウ「俺…実はヴァンパイアなんだ」

ゆっくりとその言葉を口にする。

私にはもう驚きはない。

ドンウ「驚かないよね」

「どういう意味？」

ドンウ「だって…Aの家からは時々他のヴァンパイアの匂いがする」

ドンウは分かってた。

ウヒョンやミョンスが家に時々来ること。

血をあげていること。

ドンウ「やめろ。そんなことするの」

初めて聞いたドンウの強い口調

「ドンウも…飲めば？私の血」

自暴自棄になっていた私の言葉にドンウは怒ったように言う。

ドンウ「血なんかあげて、もしAが死んじゃったらどうするんだよ！」

「死ぬ？」

ドンウ「ヴァンパイアが少し間違えただけで人間は簡単に死ぬんだよ」

怖くなった。

ドンウ「ごめん。Aだって辛いんだよね」

優しく抱きしめてくれたその胸がとても冷たく心臓が動いていないことに気づいた。

「ドンウ…もしかしてドンウは血を飲まないの？」

ドンウ「うん」

不思議そうに私を見るドンウ

「ドンウは抱きしめる力普通なんだね」

ソンギュはもっと弱い力でふわっとしか抱きしめてくれたことしかない。

ミョンスやウヒョンは血を飲んだ後
苦しいくらい強く抱きしめる。

ドンウ「たくさん練習した」

でもそれは私の為じゃない
ドンウは申し訳なさそうに俯く。

ドンウ「血も吸わないって決めてずっと頑張ってきたのに殺されたんだ」

「殺された？」

ドンウ「死んでたんだ。俺の彼女。全身の血を半分以上も吸われて」

悲しみと怒りに震える彼

それは見たこともない顔で

まるで私が彼女を殺したみたいな目で

ドンウ「誰にやられたと思う？」

ドンウは私を壁まで追い詰めた。

恐怖で震える唇

ドンウ「お前のソンギュだ」