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「おい、A」
「ん?何?」
新一に手を引かれ蘭ちゃん達から離れる。新一を見ると何か不機嫌そう?しゃがめと合図されたのでしゃがむと、
「あの人、なんかあんのか?」
「あの人って、傘持ってきた人?」
「それ以外に誰がいんだよ」
バカかお前。と言われた気がした。
「道脇さんには冷たいのに、あの人には普通だろ?なんでだよ?」
「冷たいのは普通に道脇さんが嫌いだから。あの人に普通なのは…」
「どうした?」
「園子ちゃんは?」
玄関前には蘭ちゃんしかいない。聞くと財布を忘れたから取りに行ったらしい。
「でも遅い気がする…」
「なら見に行こ。何かあったのかもしれないし」
中に入り泊まってる部屋に向かうと電気は付いてなかった。変だな?すれ違った?
「園子ー?何してるのよー?」
蘭ちゃんがフスマを開けると園子ちゃんは咳払いをしていた。よく見ると手を喉に当てていた。
「な、何?どーしたの?」
「へ、変な男がいきなり襲って来て、窓から外に…」
「え?」
園子ちゃんが指さす先に向かうとベランダ。屋根伝いに逃げたのだろう。
園子ちゃんを見ると蘭ちゃんに支えられていた。怖い思いをしたのだろう。涙を流していた。
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年4月15日 10時