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現場に行くと警察の人が集まっていた。その中に見覚えのあるサンゴが見えた。横溝刑事だ。
「死亡推定時刻は、昨夜の8時から9時の間…花火大会が終わった後か…」
「え?」
「その時間って昨夜私達がこの辺りを通った頃じゃなかった?」
「そ、そうね…」
横溝刑事の声が聞こえ園子ちゃんが小さく呟いた。それで、この辺りを通った事を思い出した。
…もしかしたら、あの時犯人が近くに居たかもしれない。そしたら私達は…。
ブルッ…と体が震えて手で腕をさすった。
「なんか怖い…」
隣を見ると園子ちゃんも体をさすっていた。
「園子ちゃん…」
「バカね!園子が狙われるわけないわよ!」
安心させる為に蘭ちゃんは園子ちゃんに言ったんだろうけど逆効果だ。なぜなら、
「見てよホラ!わたしも茶髪なのよ!?わたしが次に狙われない保証なんてないでしょ?」
園子ちゃんの言う通り、今回の事件の共通点は茶髪で女性。しかも腹部のメッタ刺し…。さっき警察の人が「一年前と同じ」と言ってたからもしかしたら園子ちゃんも狙われるかもしれない。
「大丈夫…。この伊豆にいる間…僕が守ってあげるから…。
それより夕食の場所変えた方がよさそうだな…」
道脇が園子ちゃんに声をかけると安心したのか園子ちゃんは溢れ出ていた涙を拭った。
7時頃に迎えに行くから旅館の玄関先で待ってて。と言われ向かうことにした。
「あれ?あの人…」
「あ、さっき海の家に居たね」
新一の声に振り向くと一人の男性が背を向けて歩いていた。体型はかなりふくよかだ。帽子を被り、両腕が毛深い。
「Aちゃん、コナン君行くよー!」
「あ、はーい!」
蘭ちゃんと園子ちゃんは先に行ってたので少し小走りで向かった。
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年4月15日 10時