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「なんで事件を持ち帰ってくるのよ…」
あの祈りも虚しく、無意味に終わった。
新一は帰ってきた。ただ哀さんの姿はなくて聞くと会場内で事件が起きた。会場の外には出られたが、会場内に居た人達が一斉に出てきたせいではぐれたらしい。
「亡くなったのは呑口重彦。確か収賄疑惑で新聞紙上をにぎわしてた政治家ね」
「ああ…。組織の一員か灰原に聞いたが知らないとよ…」
「…哀さんに渡した眼鏡で交信は出来そう?」
「今マイクと集音器に周波数を合わせてる…」
言って新一はカチカチといじった後、哀さんに呼びかけた。
その間私は会場内で拾ったと新一から渡されたハンカチと鎖の破片を見た。
渡される時、何か分からねえか?って言って渡してきたけど分かるわけないじゃない。その場に居なかったんだから…。
見てみると、ハンカチの色は紫。鎖の破片はシャンデリアを吊り下げていたもの。
会場内では酒巻監督がひた隠しにしていたフィルムをスライドで見るため暗闇に包まれた。
その時、組織に狙われていた呑口重彦が居なくなり探し出したが、フラッシュの光が見えた。司会者がフラッシュたいたらスライドは写らないと言って会場を笑いに変えた。だがその後キュインと音がし、ドッシャアアン!!と何かが落ちた音。この音はシャンデリアが落ちた音だった。そして電気が付く前にハンカチが新一の頭上に落ちてきた…。
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年4月15日 10時