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「大丈夫ですか?」
最後に想いを馳せてると、助けられた。
道脇は目の前まで来て、ナイフを振り上げていた。振り下ろされた時、旅館の息子であるあの人がタイミングよく現れ私達をナイフから守るために右腕を盾にして刺された…。
だがこの人は道脇の顔に肘打ちをして吹っ飛ばした。
「だ、大丈夫です…けど」
「あなたの方が…!」
「ああ…これですか…」
腕にナイフが刺さってるのに、そこから流れ出る血を見ても動じない。
道脇は道脇で中々しぶとく、立ち上がって今度は落ちていた木で殴りかかってきた。
その時あの人の顔に当たりかけていた眼鏡が壊れ、さらに顔に傷が出来た。
「ねえA、あの人大丈夫なの?!腕にナイフ刺さったままだし、それに…!」
「大丈夫だよ。あの人強いから」
「え?…知ってるの?」
「あ、やっぱり気づいてなかったんだ。
…あの人、杯戸高校空手部主将で蹴撃の貴公子、京極真さんだよ!」
海の家で見た時びっくりしたよ。蘭ちゃんの空手の応援でよく試合会場に来て見てたけど、やっぱ強いしカッコイイなー。
いいなー。あれくらい強ければ新一の手助けとかさっきみたいな、犯人に追い詰められても戦えるし守れるのに…。
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年4月15日 10時