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皆が中に入るけど新一と服部さんはまだ何か探していた。
「どう?使ってた証拠見つかった?」
「いいや。見つからんわ」
「一応、あのガレージにある車も見とこ」
新一が指さすと、そやな、と服部さんはガレージに向かった。それを見てると新一が言ってきた。
「ったく。なんでまだ外に居るんだよ」
「だって服部さんかもしれないと思って。
ほら、戸田さんが言ってた秘密がバレる相手」
なんの事だ?と顔する新一に話すと、ああって思い出した顔をした。新一が言われたのに何で本人が覚えてないのよ。
「占いは占いだろ?当たらねーって」
「でも…」
「大丈夫。それより先に事件を解決しねーと」
言うと新一はガレージに向かった。
自分の正体がバレる事より事件が大事なの?そりゃ、探偵なら事件解決も大事なのかもしれないけど。…新一、忘れてないよね?パパとした約束。危険だと判断されたら外国に連れていかれるんだよ?
新一。お願いだから、もう少し自分の身のことも考えて…。
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「くそっ我慢ならん!もう一台の車でこんな所脱出して…」
「無理ですよ…」
中に入ると藤沢さんの声が聞こえて、つい言ってしまった。しかも足元を見ると電話が壊されていた。多分、全て…。
「この人の言う通りや。ガレージに残ったクルマは、燃料タンクに穴を空けられ、ガソリンがぜんぶ流れ出とった…。おまけにバッテリーは上がってるし…もう動かへんであの車!」
時間をかけて調べた結果を皆に伝えた。皆は、そんな…と不安げだ。
「フフフ…。やはり僕の思ったとおり、オーナーは誰かに殺されたようですね、探偵さん?」
「フン…」
「犯人がどないなトリックで車のスピードをあげたかは謎やけど、電話を壊して外部から孤立させ、車を止めてオレらをここに閉じ込めたっちゅう事は…犯人はまだ続ける気やで、この殺人劇をな!!」
服部さんがそう言うと皆が息を飲んだ。中には顔を青ざめてる人もいる。
そして犯人のなすりつけあいが始まり、それを毛利さんが止めた。
「犯人はこの中の誰か…。袋のネズミだ、ちゃんと調べれば割り出せる!私の質問にちゃんと答えてくださいよ…。
ではまず、昨夜のオーナーのあいさつの後、彼を見かけた方は?」
毛利さんの質問に答える者はいなかった。流石にメイドさんは見てるだろうと聞くが、オーナーはダイエット中で自分の部屋で栄養食品ばかり食べていたらしい。
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年2月28日 14時