かげの制裁 (ページ10)

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2日目昼ページ10

コナン「博士、来たぜー」

インターホンを押して呼びかけると玄関が開いた。中に入ると机の上には大量のお菓子の山。ハロウィンに向けて準備をしていると聞いていたコナンは苦笑いした。

コナン(明らかにデカイのがあるな……元太のか。他の2つは光彦と歩美ちゃんのか)

博士「君と哀君のはまだ途中なんじゃ」

包装されたお菓子を手に取って見ていると博士が話しかけてきた。

コナン「それでもこれ、結構余るんじゃねーか？」

博士「残った物はワシらで食べるんじゃよ。
お茶会をしようって事でのォ」

コナン「あぁ……なるほどな」

博士の発言にコナンは納得した。

隣は工藤邸。
家主である工藤優作と妻の工藤有希子は普段海外に居るが、日本に帰ってきていた。そして博士とは隣同士という事もあり、付き合いが長い。

コナン「お茶会は良いけど程々にな」

博士「分かっとるって！」

博士の様子から、そのお茶会に灰原は参加していないと推理したコナンはまた苦笑いした。鬼の居ぬ間になんとやら、というやつだ。

灰原が参加しないのは恐らく沖矢昴が居るからだろう。沖矢昴とは近所のアパートに住んでいた大学院生。だが火事に合い家を無くし、コナンの提案で工藤邸に住まわせてもらっている。

博士「ほれ、コーヒーじゃ。外は寒かったじゃろ」

コナン「サンキュ、博士」

出されたコーヒーを一口飲むと冷えていた体が少しだけ温度を取り戻した。
コーヒーを飲みつつゆっくりしていると博士がやたら外を気にしている事に気がついた。

コナン「どうしたんだ？」

博士「哀君の帰りが遅い気がしてのォ。外は寒いし、少し咳が出とったんじゃ……」

コナン「何でその状態で出掛けたんだよ」

博士「ワシが買い物に行こうとしたんじゃが用事が入ってのォ。哀君が代わりに行ってくると言ってくれたんじゃ。中に居るより外の方がマシ、と言って……」

コナン「あー……」

実は博士の家には盗聴器が仕掛けられている。それを仕掛けたのは、隣に住んでいる昴さん。
あの人の正体は、FBIの赤井秀一だ。

赤井さんは灰原とは従兄弟同士だが、その事を灰原は知らない。おまけに赤井さんは、ある組織に潜入していた時期があり、変装している昴さんからしたから警戒している。

コナン「ガキじゃねーんだし、こればっかりは慣れてもらうしかねーよ」

博士「そうじゃのォ……」

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