工藤新一の兄弟(仮)１９ (ページ8)

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「あ、見てください沖矢さん。あそこ、イルミネーション凄いです」
「本当ですね」

辺りは暗くなってるから光が綺麗に見える。一言で言えば夢の国のようだ。

沖矢さんを見ると木々の前に立ちイルミネーションを眺めていた。

「沖矢さん！」
「何してるんですかAさん」

スマホで沖矢さんを撮った。背景にイルミネーション、そしてこちらを向いた沖矢さん。うん、我ながらよく撮れたと思う。

「消してください」
「嫌です」

そう返すと沖矢さんは無言で私の携帯に手を伸ばしてきた。けど

「おい、パスワードはなんだ」

画面を突きつけてきたけど、教えるわけないでしょ…。

「保存したし電源を切ればパスワード入力しないと開かないので消せません。残念でしたね」

今日は良い日だなー。新一に記憶力で勝ったし、沖矢さんの写真撮れたし。ママに見せたら喜びそうだ。

「A」
「はい？」

笑ってたら沖矢さんに呼ばれて顔を上げた。するとシャッター音が聞こえた。

「なら私はこの写真を頂きますね」

画面を見せてきて状況を把握した。