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「目暮警部、分かりました」
「本当かね、A君?」
事件の真相が分かったので言った。
まず花瓶。重さは30キロ近くあり、現場の床には水が零れていた。なので約40キロ以上あったであろう花瓶を振り回し更家さんを撲殺。
その後、南京錠を破壊しロッカーを荒らし逃げた。
「ですがそれはフェイクです。犯人は怪力でも何でもありません」
「どういう事かね?」
「買ってきたよAさん!南京錠とスパナ2本!」
「スパナ…?あ、なるほどな…」
真純ちゃんがピンと来たみたい。
「ありがとうございます、高木刑事。
では、始めましょうか。まずは南京錠から」
高木刑事から袋を受け取り南京錠とスパナを取り出した。スパナは工具箱の中にあった物と同じタイプ。
「2本のスパナを鍵の掛かった状態の南京錠のU字型のシャックルにねじ込みます。この状態で上から体重をかけると…」
言いながら体重を乗せるとパキッと小さな音がした。南京錠を見せると、すごいな…と言われた。
「だがA。南京錠が壊されたロッカーには…そんなスパナを押しつけた跡なんてなかったぞ?」
「それは撲殺した更家さんの体から南京錠の鍵を取り出して…南京錠を開けてロッカーから外した後で今の要領で壊し…その南京錠を再びロッカーに付けたんだよ!だろ?A君!」
「うん。
ロッカーの中も荒らしたのは、まるで犯人の目的が更家さんのロッカーの中身だったかのように見せかける為です」
にこやかに言って私の肩に腕を乗せてきた真純ちゃん。毎回置かれるからスルーした。
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ウォーカー(プロフ) - お待たせしました。更新しました。 (2018年10月8日 12時) (レス) id: 5d5b262465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年9月4日 17時