ご利益 ページ50
「そろそろだな…」
「そろそろって?」
「何が?」
博士の車に乗って神社に向かっている。そしたら新一がスマホを持ってそう呟いた。何か分からず光彦君と歩美ちゃんが聞いた。
「太閤名人、羽田秀吉さんの名人戦よ。といっても今は名人位だけ持ってないみたいだけど」
家を出る前に赤井さん将棋番組見てたし…やっぱ家族の試合はどんな家族でも気になるんだなー。
「ホー、じゃあ六冠王か!」
「それ、野球の三冠王みたいなもんか?」
「ああ!今日、名人位獲り戻したら七冠王!史上2人目の大快挙だよ!」
「もしかして前に由美さんが言ってた7つって…」
「その事かな?」
「ああ、多分な…」
「何の話?太閤名人と由美さん何かあるの?」
聞くと、実は由美さん太閤名人と恋人同士で、7つ揃ったら開けてくれと太閤名人に渡された封筒があるらしい。
「その中身って、もしかして…!」
「まぁベタなのは…婚姻届…でしょうね」
「じゃあ由美さん結婚しちゃうんですか?」
「すごいすごーい!」
こんな話本当にあるんだー!でも太閤名人も凄いな…七冠王を取ろうとして頑張るなんて。由美さんの事、好きなんだなぁ…。
「Aは居ないの?そういう相手…」
「え!?…いや、私は…」
「まだ早い」
哀さんに言われたけど、話す前に新一に言われた。なんかちょっと、機嫌悪い…?
「Aにはまだ早いからな」
「いや、蘭ちゃんって彼女がいるあんたにまだ早いって言われる筋合いは…」
「あ、もしもし?」
タイミング良く新一の携帯に着信。相手は世良真純だった。…まぁ彼女なら許そう…。早く新一に思い出してほしそうだからね。
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年6月1日 16時