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『その携帯はね…その男が手に取る前に別の男が拾っていてその拾った男が右利きだったからですよ…』
実際には3人の男に拾わせた。最初は脂性の太った男。次は首にギプスをつけた痩せた男。最後にペースメーカーを埋め込まれた老人。
『さて、ここでクエッション…3人の中で指紋が残っていたのは1人だけ…誰だと思います?』
『……2番目の痩せた男ですね?なぜなら最初の太った男が拾った時に付着した指紋はきれいに拭き取られてしまったから…。脂まみれの携帯を後の2人に拾わせるのは気が引けるでしょうしね…』
流石!まさにその通り!3番目の老人は携帯の電波でペースメーカーが不具合を起こすのを危惧して拾いすらしなかったからね!
「A…心の声漏れてる…」
「あ…ごめん…」
新一に注意されて黙った。続きを聞いてると指紋が付かないように指先をコーティングしていたのでは?という話になっていた。
念を入れて両手の指に透明な接着剤か何かでコーティングすれば指紋は付かない。だからあの時缶コーヒーを落とした。コーティングのせいで滑りやすくなっていたから…。
(あの時は焦ったよ…。隈のお陰で寝不足なんじゃない?って方向に逸らせたけど…)
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年6月1日 16時