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「おいおい！？何だこりゃ！？トイレの周りが水浸しじゃねーか！？」
排水口にタオルを詰めて雨水を溜めるよう頼んだからね。この辺は地盤沈下で傾いてるし、さっきまで雨が降ってたから本当にすぐ溜まった。
トイレも遺体のあったトイレは調査の為に移動させた。これは別の仮設トイレだ。
「でも凄いね！ちょっとした海みたい！」
「海…」
蘭ちゃんに言われて現場を見た。確かに、ちょっとした海みたいだ…。
「説明してやるからよーく聞いてろよ…」
いつの間に麻酔針を打ち込んだのか毛利さんは、眠りの小五郎になっていた。毛利さんが座ってる所、水が溜まってる所なんだけど…これ、起きたら大変なやつだ…。
「毛利さん、やはり犯人は腕力のある人ですよね？」
「だから真さんは違うって言ってるでしょ？」
山村警部の言葉に園子ちゃんが言い返す。するとそれを聞いていた京極さんが急に走ってどこかへ行った。
「あー！逃げた！逃げましたよ毛利さん！やはり彼が…」
「放っておけ！トイレにでも行ったんだろ…彼は関係ない…。なぜならこのトリックに腕力は必要ない…」
そうだ…。犯人は被害者をトイレに閉じ込め、被害者に手を触れる事なく溺死させたんだから。
「まるで魔法のようにね…」
(魔法…？)
『魔法使いだね！』
「！！」
脳裏に急にその声と姿が蘇った。子ども…でも新一じゃない。新一はオバケとか魔法使いとか居ないってはっきり断言するし、そもそも聞こえたのは女の子で明るい声だ。でももっと驚いたのはその子が、世良真純とよく似ていた事。
…どういう事…？
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作者名：ウォーカー | 作成日時：2018年6月1日 16時
